先天性QT延長症候群の疾患特異的iPS細胞の樹立および実験系の構築
Project/Area Number |
22790725
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Circulatory organs internal medicine
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
関 倫久 Keio University, 医学部, 研究員 (30528873)
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Project Period (FY) |
2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2011)
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Budget Amount *help |
¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
Fiscal Year 2011: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2010: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
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Keywords | 先天性QT延長症候群 / iPS細胞 / 心筋分化 / センダイウイルス |
Research Abstract |
我々はiPS細胞を臨床応用する際の障壁として、皮膚生検組織から作成するという点、樹立に数カ月を要するという点、腫瘍形成の危険があるという点が問題となっていることに注目した。特に皮膚生検では患者の体に跡が残るため、特に女性や幼児から作成する際に大きな障害となっていた。これらの問題を解決するべく、患者にとってより低侵襲に、短期間に、より安全なiPS細胞を樹立する方法を開発し、移植ソース、病態再現ツールとして臨床に適用可能なiPS細胞樹立法を確立することを目的とし研究を開始した。我々は臨床応用を見据えたiPS細胞の樹立へ向けて、採取細胞の検討を行った。外来で容易に採取可能で、患者の負担が最小限である組織採取法を検討した結果、我々は末梢血T細胞に注目した。末梢血T細胞は採血で採取が簡便に可能であり、患者の体に傷はほぼまったく残らない。さらに末梢血T細胞は抗CD3抗体、インターロイキン2(IL2)の存在下で容易に増殖させることが可能である。そこで我々はセンダイウイルスがヒト活性化末梢血T細胞に高効率で感染することに注目し、センダイウイルスを用いて4つの転写因子(Oct3/4,Sox2,Klf4,c-Myc)を導入し、末梢血T細胞からiPS細胞を樹立することに成功した。既に我々は、ヒトiPS細胞からの浮遊培養を用いた心筋誘導、および薬剤反応の評価の実験系の構築に成功している。今後、健常成人、先天性心臓イオンチャネル疾患の患者からiPS細胞を樹立し、心筋へ分化誘導し解析する。iPS細胞の樹立のための細胞採取を採血で行し、既に同樹立法により正常例4例、先天性QT延長症候群3例(LQT22例、LQT71例)からの樹立が終了しており、今後対象症例を増やしていく。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)