アレルギー性鼻炎における上皮産生サイトカインの役割とその調節機構の解明
Project/Area Number |
22791616
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Otorhinolaryngology
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
亀倉 隆太 Sapporo Medical University, 医学部, 研究員 (70404697)
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Project Period (FY) |
2010 – 2011
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2011)
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Budget Amount *help |
¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2011: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2010: ¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
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Keywords | アレルギー・ぜんそく / 細胞・組織 / 病理学 / 免疫学 |
Research Abstract |
近年,アレルギー疾患発症の起点や増悪因子としてThymic stromal lymphopoietinやIL-25,IL-33といった,上皮細胞が産生するサイトカインが注目されている.なかでもIL-1ファミリーサイトカインのIL-33は,Th2型のアレルギー疾患への関与が指摘されており,これまで,気管支喘息やアトピー性皮膚炎での役割について数多くの報告がある. 我々は今回、IL-33とその特異的レセプターであるST2に着目し、鼻粘膜上皮におけるIL-33とST2の役割について検討した。結果,鼻粘膜上皮はIL-33とST2遺伝子の発現を認めており,アレルギー性鼻炎の鼻粘膜においてそれらの発現が増加していた.また,アレルギー性鼻炎患者の血清IL-33値は正常コントロールと比較して有意に増加していた.次にIL-33が鼻粘膜上皮細胞に作用し、上皮産生サイトカインの発現誘導に関与しているという仮説をたて,IL-33を鼻粘膜上皮細胞に処理し,検討を行った.結果,IL-33処理により鼻粘膜上皮細胞からIL-8,GM-CSFの産生が有意に増加した. 以上の結果から,IL-33とそのレセプターのST2はアレルギー性鼻炎の病態形成に関与している可能性が示唆された.また,アレルギー性鼻炎患者の鼻粘膜上皮では正常コントロールと比較して,IL-33由来の炎症反応が起こりやすい状態にあることが示唆された,今回の知見はIL-33/ST2経路が粘膜上皮細胞由来の炎症反応を制御するためのターゲットとなり得ること示している.
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)