新たな水酸化カルシウム系直接覆髄材の開発を目指した基礎的研究
Project/Area Number |
22791832
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Conservative dentistry
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
成田 寛子 Osaka University, 歯学部附属病院, その他 (70456945)
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Project Period (FY) |
2010 – 2011
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2011)
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Budget Amount *help |
¥3,770,000 (Direct Cost: ¥2,900,000、Indirect Cost: ¥870,000)
Fiscal Year 2011: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2010: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | 歯学 / 細胞・組織 / 発生・分化 / マイクロアレイ / 水酸化カルシウム |
Research Abstract |
未分化間葉系幹細胞は、骨芽細胞や象牙芽細胞などへ分化する幹細胞として、歯科領域において重要な役割を果たす細胞集団とされている。本研究課題は、この未分化間葉系幹細胞から硬組織構成細胞への分化制御機構の一端を明らかにし、最終的には新たな水酸化カルシウム系直接覆髄材の開発へとつなげようとするものである。平成23年度では、水酸化カルシウムを用いて骨芽細胞への分化機構について解析を行った。哺乳一日齢マウスの頭蓋冠から未分化間葉系幹細胞を含む付着細胞を採取し、この細胞を水酸化カルシウム含有αMEMにて培養し、MTT assayにて増殖能を評価した。また、石灰化能についてはnodule assayにて検討を行った。その結果、水酸化カルシウムは、骨芽細胞の増殖には影響を与えないが、石灰化を促進することが明らかとなった。そこで、さらにリアルタイムPCR法を用いて骨芽細胞分化マーカーについて検索を行ったところ、水酸化カルシウムはpH環境による違いはあるもののオステオポンチン、オステオカルシンおよびアルカリフォスファターゼの発現を誘導することがわかった。また、刺激を行った未分化間葉系幹細胞からmRNAを抽出しマイクロアレイにて発現量の変化した遺伝子群を検索した。その結果、IL-6ファミリーサイトカインやWntシグナルが未分化間葉系幹細胞の分化に関与していることが明らかとなった。次年度は、これら遺伝子群のさらなる解析と水酸化カルシウムから遊離した水酸化物イオンが未分化間葉系幹細胞の増殖や分化に与える影響について解析を行う予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
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