コミュニケーションにおける身体動作リズムの機能と進化:鳴禽類をモデルとした研究
Project/Area Number |
22800002
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Fusional social brain science
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
相馬 雅代 Hokkaido University, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (00578875)
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Project Period (FY) |
2010 – 2011
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2011)
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Budget Amount *help |
¥3,146,000 (Direct Cost: ¥2,420,000、Indirect Cost: ¥726,000)
Fiscal Year 2011: ¥1,508,000 (Direct Cost: ¥1,160,000、Indirect Cost: ¥348,000)
Fiscal Year 2010: ¥1,638,000 (Direct Cost: ¥1,260,000、Indirect Cost: ¥378,000)
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Keywords | 鳴禽類 / コミュニケーション / 求愛 / 進化 / 性淘汰 |
Research Abstract |
ヒトを含む脊椎動物のコミュニケーションは多くの場合,視聴覚シグナルの複合的行動として表出される.本研究で対象とする鳥類(鳴禽類)においては,これまで発声行動がもっぱら着目されてきたものの,音声と身体動作との複合シグナルが雌雄間コミュニケーションに重要な役割を果たしている.このため,複数モダリティを介した情報伝達行動の進化を考える上で,このような視覚シグナルをも含む複雑なコミュニケーション行動に着目することは有用である.本研究では,その中でも求愛ディスプレイ行動の機能と特徴に焦点をあて,性淘汰の見地から社会行動の進化を明らかにすることを目指している.本年度は,ブンチョウを対象とした視覚シグナルに関わる種内研究と,鳴禽類全般を対象とした発声シグナルに関わる系統種間比較研究とを行った.前者においては,ブンチョウの性的形質の中でもとりわけ視覚シグナリングに重要と考えられる嘴の色および形の個体差について定量的検討を行い,嘴の大きさに性的二型が見られるだけでなく,色(赤さ)にも性差があり,ここから,オスの赤く盛り上がった嘴が繁殖期の求愛文脈において,オスの「質」と結びついている可能性が示唆された.後者の系統種間比較研究においては,求愛ディスプレイ行動の発声面での複雑さが繁殖成功とどの程度結びついており,それがどのような生態学的要因と結びついているかメタ分析の手法を用いて検討し,発声行動の進化に関わる性淘汰圧のレベルを明らかにした
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)