ゼロ屈折率メタマテリアルの創製とキャビティQEDへの応用
Project/Area Number |
22810026
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Microdevices/Nanodevices
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
石川 篤 The Institute of Physical and Chemical Research, 研究員 (90585994)
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Project Period (FY) |
2010 – 2011
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2011)
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Budget Amount *help |
¥3,146,000 (Direct Cost: ¥2,420,000、Indirect Cost: ¥726,000)
Fiscal Year 2011: ¥1,508,000 (Direct Cost: ¥1,160,000、Indirect Cost: ¥348,000)
Fiscal Year 2010: ¥1,638,000 (Direct Cost: ¥1,260,000、Indirect Cost: ¥378,000)
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Keywords | メタマテリアル / プラズモニクス / 三次元金属ナノ構造 / 量子電磁力学効果 / 量子ドット / 発光デバイス |
Research Abstract |
本研究の目的は、メタマテリアルを用いて、誘電率と透磁率が同時にゼロとなるゼロ屈折率物質を創製し、そこへ量子ドットや蛍光分子などの発光体を導入した際の、新規な量子電磁力学効果を明らかにすることである.本年度はまず、誘電率と透磁率の両方に様々な波長分散をもつ物質を仮定し、その中におかれた電気双極子の放射特性について、量子電磁力学に基づく理論解析を行った.具体的には、自然放出確率を記述するフェルミの黄金律において、その状態密度および真空場に対して誘電率と透磁率の波長分散を考慮することで、メタマテリアル中での自然放出がどのように変化するかを評価した.メタマテリアルを用いると、誘電率と透磁率に対して所望の波長分散を作り出せ、その結果、任意の分散関係を有する伝搬・非伝搬モードを生成できる.この時、注目するモードの状態密度を自由空間のそれと比べて増加したり、減少したりすることができるので、これに伴う自然放出も増大あるいは抑制できることが明らかとなった.例えば、双曲線型の分散関係を有するメタマテリアルを用いると、従来の誘電体光共振器を用いる方法と比べて、広帯域かつ非常に大きな状態密度が実現できることを予測した.さらに、メタマテリアルを用いると、電界と磁界のエネルギー密度の比を所望の値に制御できるため、これに伴う真空場の変化を介して、自然放出を増大あるいは抑制できることを明らかにした.次年度は、理論的に導いたこれらの結論について、有限要素法に基づく数値解析を行うとともに、その実験的検証に取り組みたいと考える.
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)