マイクロRNAによる癌微小環境の制御・維持機構の解明
Project/Area Number |
22890038
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Experimental pathology
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
鈴木 洋 The University of Tokyo, 医学(系)研究科(研究院), その他 (00587793)
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Project Period (FY) |
2010 – 2011
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2011)
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Budget Amount *help |
¥3,146,000 (Direct Cost: ¥2,420,000、Indirect Cost: ¥726,000)
Fiscal Year 2011: ¥1,508,000 (Direct Cost: ¥1,160,000、Indirect Cost: ¥348,000)
Fiscal Year 2010: ¥1,638,000 (Direct Cost: ¥1,260,000、Indirect Cost: ¥378,000)
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Keywords | 癌 / 遺伝子 / マイクロRNA / 環境 / 細胞・組織 |
Research Abstract |
本研究では、癌の進展を有利に導く癌微小環境の各側面(血管新生、免疫制御など)に関与するマイクロRNA(miRNA)の異常を同定し、それらのmiRNA群による癌微小環境の制御・維持機構を明らかとすることを目的とする。まず、造血器悪性腫瘍において、特徴的な染色体異常に起因する癌遺伝子の異常を伴う悪性リンパ腫に注目し、これらの腫瘍細胞で発現異常が認められるmiRNAの同定、および、その発現異常のメカニズム解析を行った。この結果、悪性リンパ腫において高発現を示すmiRNA-Xを同定し、miRNA-Xがこの癌遺伝子的異常、およびその下流の細胞内シグナル伝達経路の活性化に伴って誘導されることが明らかとなった。また、レンチウイルスを用いて特定のmiRNAの機能を阻害するシステムを樹立した。次に、このシステムとin silicoにおけるmiRNAの標的予測を組み合わせて詳細な検討を行った結果、miRNA-Xが様々な癌抑制因子を標的とすること、さらにリンパ腫細胞においてヘルハーT細胞サブセット特異的な転写因子を調節することで、リンパ腫細胞の免疫表現型を制御していることが明らかとなった。これらの結果は、悪性リンパ腫の臨床サンプルにおけるDNAマイクロアレイを用いたトランスクリプトーム解析の結果ともよく合致することをin silico解析により検討し確認した。現所沢、このmiRNA-Xが腫瘍細胞の免疫表現型に与える影響の、in vivoの腫瘍形成における意義(血管新生の促進など)、および、その修飾による治療応以下への可能性を検討している。
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Report
(1 results)
Research Products
(17 results)