細胞傷害性T細胞性自己免疫筋炎モデル確立と自然免疫活性化による疾患再燃機構の解明
Project/Area Number |
22890053
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
膠原病・アレルギー・感染症内科学
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
沖山 奈緒子 Tokyo Medical and Dental University, 医学部附属病院, 助教 (10581308)
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Project Period (FY) |
2010 – 2011
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2011)
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Budget Amount *help |
¥3,068,000 (Direct Cost: ¥2,360,000、Indirect Cost: ¥708,000)
Fiscal Year 2011: ¥1,469,000 (Direct Cost: ¥1,130,000、Indirect Cost: ¥339,000)
Fiscal Year 2010: ¥1,599,000 (Direct Cost: ¥1,230,000、Indirect Cost: ¥369,000)
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Keywords | 自己免疫性筋炎 / CD8エピトープ / 自然免疫活性化 |
Research Abstract |
多発性筋炎は、CD8陽性細胞傷害性T細胞(CTL)が筋傷害を起こすと言われている、自己免疫性筋炎である。我々が開発したC-protein induced myositis(CIM)という自己免疫性筋炎のマウスモデルは、CTLが筋を傷害している。今回、CIMマウスのリンパ節細胞のCD8T細胞のみで筋炎を養子移入出来ることを見出した(T.Sugihara, N.Okiyama et al., Arthritis and Rheumatism, 2010)。CIMは、骨格筋C蛋白断片をアジュバントとともに免疫して誘導するが、このうち、major histocompatibility complex (MHC)クラスIに結合する可能性の高い24個の候補配列でのRMA-S細胞を用いたMHCクラスI結合能検査では、アミノ酸配列399-406(HILIYSDV)が、高い結合能を示し、HILIYSDV提示骨髄誘導性樹状細胞を移入したマウスでは、CD8除去抗体によって抑制される筋炎を発症した。また、HILIYSDV誘導性筋炎マウスのリンパ節細胞には、ELISPOTにより、HILIYSDV刺激でIFNYを産生するCD8T細胞が存在した。以上のように、単一ペプチド誘導性CD8制御性実験的筋炎の新規モデルマウスを確立することが出来た。 また、CIMの自然治癒機構には、C蛋白へのトレランス機構は関与していなかった。一方で、CIM自然治癒後でも、アジュバント投与による筋組織局所自然免疫活性化のみでCIMが再燃することにより、CIMの成立には、筋特異的自己反応性T細胞の存在のみならず、局所の自然免疫活性化の協同が必須であると考えられた。CIMマウスリンパ節細胞の養子移入筋炎は、レシピエントへの炎症性サイトカイン標的療法のみで抑制され、この仮説を裏付ける。以上のことは、疾患の維持・再燃への自然免疫活性化の関与を示すと考えられる。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)