実験・理論計算・分光学を組み合わせた多成分連結反応の解析と開発
Project/Area Number |
22890236
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Chemical pharmacy
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
駒川 晋輔 The Institute of Physical and Chemical Research, 研究員 (50585247)
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Project Period (FY) |
2010 – 2011
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2011)
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Budget Amount *help |
¥3,146,000 (Direct Cost: ¥2,420,000、Indirect Cost: ¥726,000)
Fiscal Year 2011: ¥1,508,000 (Direct Cost: ¥1,160,000、Indirect Cost: ¥348,000)
Fiscal Year 2010: ¥1,638,000 (Direct Cost: ¥1,260,000、Indirect Cost: ¥378,000)
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Keywords | 多成分反応 / 理論計算 / 反応機構 / 二亜鉛種 / メチレン化 / タンデム反応 |
Research Abstract |
反応工程の短縮やアトムエコノミーの面から着目されている多成分連結反応において,理論的視点からの遷移構造解析を行った。モデル反応としてイソシアニド,カルボニル化合物,カルボン酸を用いた三成分反応であるPasserini反応を選択し,反応経路自動探索プログラムを用いることで反応機構を探索した。その結果,三成分から同時に結合が形成する遷移状態を見つけることに成功した。また,これらの三成分にもう一分子のカルボン酸を付け加える事で,反応の活性化エネルギーが低下するより有利な反応経路が得られた。この反応解析により,本反応では系内のプロトンの受け渡しをスムーズに行う事が,効率的に三成分がカップリングするために重要であるにとが示唆された。また,長い間理論的解析が行われていなかった,一つの炭素上に二つの亜鉛を有する二亜鉛種を用いた反応についても遷移構造解析を行った。例として,カルボニル化合物のメチレン化反応について解析を行ったところ,反応は二段階を経て進行していること,二つの亜鉛の共同作用により反応が促進されていることなどを明らかにした。さらに,二亜鉛種を用いた連続的に反応が進行するタンデム型反応の機構を解明した。本研究により,通常の手法では探す事が困難な多成分が連結する反応の反応経路を解析することを可能とした。このことは,様々な多段階を経る反応の解析へ展開できることが期待される。また,副生成物を生じない多成分反応の開発を行う上で,反応機構に関する知見を得られた意義は大きい。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)