Project/Area Number |
22907028
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
教育学・教育社会学
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Research Institution | 群馬県立伊勢崎興陽高等学校 |
Principal Investigator |
山本 容子 群馬県立伊勢崎興陽高等学校, 教員
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Project Period (FY) |
2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥300,000 (Direct Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2010: ¥300,000 (Direct Cost: ¥300,000)
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Keywords | 環境倫理 / ディープ・エコロジー / 野外体験学習 |
Research Abstract |
本研究では、勤務校である総合学科高校の福祉科目の授業において、「環境倫理」の観点を導入し、環境リテラシーの育成を目指した環境学習プログラムの開発、試行、評価を行った。導入した「環境倫理」の観点は、欧米において広まりつつあるディープ・エコロジー思想をもとにしたものであり、「自然との一体化による自己実現への到達」、「生態系における生物多様性と共生の原理の実感」、「原則としての生命圏平等主義的な自然観の獲得」、「レクリエーションの手法の実感的理解」を目標とし、野外体験学習プログラムを開発し、平成22年11月に試行した。本プログラムは、ディープ・エコロジー思想を導入したワークをアレンジした「身近な植物との一体化体験」を中心とし、ネイチャーゲームと組み合わせて構成し、校庭の草地において、勤務校の「福祉と人間を学ぶ系列」の生徒3年生19名を対象に実施した。 プログラム実施後の質問紙調査の結果、参加した84%の生徒が草地の植物との一体感を感じ、63%の生徒が一体化体験に心地よさを感じ、74%の生徒が一体化の対象とした植物に対してプログラム実施前より親しみを感じ、95%の生徒が本プログラムのように自然との一体感を感じる機会は大人になってからも日常生活の中で必要であると感じ、84%の生徒が、将来子どもと遊ぶときや高齢者との交流に本プログラムのような活動を生かせると感じていることが明らかになった。短時間のプログラムであり、実施高校の種々の条件に規定された事例的実践ではあるが、ディープ・エコロジー思想をもとにした「環境倫理」の観点を導入した環境学習プログラムの目的が一定程度達成された。
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