拡張現実技術による新しい表現手法を導入した体験・問題解決型放射線教材の開発
Project/Area Number |
22910032
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
教育工学
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Research Institution | Kagawa National College of Technology |
Principal Investigator |
毛利 千里 香川高等専門学校, 技術教育支援センター, 技術職員
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Project Period (FY) |
2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥570,000 (Direct Cost: ¥570,000)
Fiscal Year 2010: ¥570,000 (Direct Cost: ¥570,000)
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Keywords | 拡張現実技術 / 理科学教材 |
Research Abstract |
研究目的 本研究の目的は、拡張現実技術:ARによる新しい表現手法を放射線シミュレーションソフトウェアに導入し学習者の試行を重視した体験・問題解決型の安価な放射線遮へい実験に関する教材を開発することである。 研究方法 教材はブロック型の材料、USBカメラ、マーカー、ソフトウェア、パソコンから構成している。この教材の利点は、学習者が実際の材料に触れ、重さや質感を直感的な操作を可能である。ソフトウェアの開発環境はVisual Studioを用い、量子線計算コードEGS4とシミュレーション結果を表示するARアプリから構成されている。EGS4とは電子・陽電子・ガンマ線などの量子線に関してベンチマークの実績が豊富な電磁カスケード輸送コードである。ARアプリは画像認識技術を原理としたツールで「マーカー」と呼ばれる任意の図形を判別し、実写画像と3次元CGの合成表示できるアプリケーションである。3次元CGはEGS4の出力をAR用に変換し作成した。材料は電子密度の違う材料として、発泡スチロール、コンクリート、鉛を用い、エネルギーは原子力発電所で発生する大きさ:10MeVを中心に1MeV、100MeVの3種類とした。 研究結果 本システムを2010年10月に東京で行われる国際会議「SNA and MC 2010」へ日本原子力研究開発機構の協力のもと出展し、専門家らに対してデモンストレーションを行った。その時に得た知見を参考にシステムのさらなる改善を行った。さらに一般への公開として本学の学園祭と愛媛大学の理化学イベントに四国電力、日本原子力学会中国四国支部と共同で展示した。300~400名程度の人がブースを見学・体験してくれた。参加者にアンケートを実施し9割以上の人が参加したことで自然や科学・技術への興味が高まったと回答があった。これより本教材の教育的な効果の高さを実証することができた。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)