Project/Area Number |
22922006
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
工学Ⅴ(その他工学)
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
石井 大輔 九州大学, 応用力学研究所, 技術系職員
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Project Period (FY) |
2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥570,000 (Direct Cost: ¥570,000)
Fiscal Year 2010: ¥570,000 (Direct Cost: ¥570,000)
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Keywords | 自動連続計測 / 海洋観測塔 / 水質環境修復 |
Research Abstract |
本研究は、博多湾奥部の環境修復および施策に資することを最終目標に掲げ、その一端として、同海域において詳細な現地調査を継続的に実施し赤潮や貧酸素水塊の諸過程を明らかにするために、自動連続計測式海洋観測塔ならびに測器係留系の新規開発および継続運用と連続計測による良質な長期的諸量データの取得を目的とした。 まず、自動連続計測用海洋観測塔を海底に敷設するために海底環境の事前調査を実施した結果、博多湾奥部における海底環境は泥質で支持基盤面まで約3mあった。この結果を基に、観測櫓の支柱設計および構造物の耐久性を考慮した開発を行ない、単管パイプ等を組み合わせた海洋観測塔の敷設に成功した。また、風波・周辺流動場の影響による構造物の防蝕、海洋生物付着に伴う測器類の不調や計測不能回避手法等について検討を行ない、複数の海洋測器を装着できる固定治具などを製作し観測塔に搭載した。しかし、数日程度で測器類に海洋生物が付着し、一部の測器では取得データの質に影響を与えた。そのため、数日間隔で生物付着量の調査および生物除去作業を実施し、その傾向と対策を習得した。加えて、海洋測器センサーに影響を及ぼさない程度の生物防除剤の塗布と周辺加工も行ない、継続した良質なデータが計測できるように努めた。実際の海洋観測塔の底層には、水温塩分計・光量子計・Chl.a/濁度計・溶存酸素計・電磁流速計を、海上には三杯式風向風速計を搭載し、連続稼働出来ることを確認した。 今後は、月・年単位の継続運用を目指すだけでなく、鉛直プロファイルも定期的に自動計測できるような自動昇降装置の開発も視野に入れ、博多湾奥部における継続した水質環境モニタリングによって、現在発生している水質機能障害の改善と環境修復に向けた取り組みを行なっていく所存である。
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