高リスクUGT1A1遺伝子多型保有患者におけるイリノテカン投与量設定に向けた研究
Project/Area Number |
22926002
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
薬学Ⅰ
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
池見 泰明 京都大学, 医学部附属病院・薬剤部, 薬剤師
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Project Period (FY) |
2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥560,000 (Direct Cost: ¥560,000)
Fiscal Year 2010: ¥560,000 (Direct Cost: ¥560,000)
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Keywords | UGT1A1遺伝子多型 / イリノテカン塩酸塩 / 好中球減少症 |
Research Abstract |
【研究目的】イリノテカン塩酸塩(CPT-11)には、主な副作用として骨髄抑制が認められ、日本人においてはUGT1A1^*6やUGT1A1^*28の遺伝子多型が、重篤な好中球減少の発現と関連していることが明らかにされている。本研究は、我々がこれまでに遺伝子多型解析を行った患者(300名)の臨床経過に関するデータを活用し、ハイリスクUGT1A1遺伝子多型保有患者におけるCPT-11の投与量設定のための指針確立を目的とした。 【研究方法】遺伝子多型解析を行った300名のうち、CPT-11投与歴がない患者、1クール投与継続できなかった患者等を除外した266名を対象とした。電子カルテ情報を基にCPT-11投与量と有害事象の発現や抗腫瘍効果・生存期間の関連について電子カルテ情報をもとにレトロスペクティブに調査した。また、Grade3以上の好中球減少発生の有無によってハイリスクUGT1A1遺伝子多型保有患者を2群に分類し、好中球減少発現の有無に影響を及ぼす非遺伝的要因(がん腫、レジメンの種類、既治療レジメン数、併用薬剤など)について検討した。 【研究成果】ハイリスクUGT1A1遺伝子多型保有患者は266名中27名(^*6/^*6:14名、^*28/^*28:5名、^*6/^*28:8名)(10%)であった。ハイリスク患者では27名中16名(^*6/^*6:9名、^*28/^*28:2名、^*6/^*28:5名)(59%)で1コース期間中にgrade3以上の好中球減少症が発現した。ハイリスクUGT1A1遺伝子多型を有さない患者(^*1/^*1、^*1/^*6及び^*1/^*28)における発現頻度は239名中52名(22%)であり、遺伝子多型の有無が好中球減少に大きく寄与していることが示唆された。非遺伝的要因との関連については現在解析中であり、解析結果については今後関連学会で報告する予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)