超低励起光強度での高効率なフォトン・アップコンバージョンの実現
Project/Area Number |
22F21031
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Review Section |
Basic Section 32020:Functional solid state chemistry-related
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
楊井 伸浩 九州大学, 工学研究院, 准教授 (90649740)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ROY BIBHISAN 九州大学, 工学研究院, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2022-04-22 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | フォトン・アップコンバージョン / 光物性 / 励起三重項 |
Outline of Research at the Start |
長波長の低エネルギー光を短波長の高エネルギー光に変換するフォトン・アップコンバージョンは、太陽電池や人工光合成といった創エネルギー技術を高効率化するとして期待されている。しかし、これまでのフォトン・アップコンバージョンでは太陽光程度の低い励起光強度では効率が低いことが問題となっていた。本研究では低い励起光強度で高効率なフォトン・アップコンバージョンを実現するための新しい色素材料の開発に取り組む。理論計算を用いて候補分子をスクリーニングし、良い候補分子を実際に合成してフォトン・アップコンバージョン特性の評価を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
持続可能で効率的な紫外(UV)光の生成は、クリーンエネルギーの創出に非常に重要である。高エネルギー紫外線は、光触媒、太陽光発電、水素生成、CO2削減、水の分解や廃水処理などの重要な光化学プロセスなど、クリーンエネルギー研究分野の多彩な用途に有用である。そのためこれまでにもさまざまな手法で紫外線を発生させる試みがなされてきた。しかし、従来の手法では環境への負荷が高く、効率も低いという問題があった。 そこで本研究では、低エネルギーの可視光を用いて高エネルギーの紫外線を生成するフォトン・アップコンバージョンについて検討を行った。 可視光で増感でき紫外域に高効率な発光を示す新規な発光性分子の設計と合成を行った。簿骨格としてベンゼン環にフラン環が縮環したBDSを用い、更にエネルギー準位の調整のためにトリイソプロピルシリルエチニル(TIPS)基を修飾したTIPS-BDSを合成した。TIPS-BDSは多段階のステップにより合成し、カラムを用いた精製を行った。得られた生成物は1H-NMR、13C-NMRによって同定した。基本的な光学的研究として、UV-Vis吸収、定常蛍光、時間分解寿命、量子収率測定を行い、紫外域に高い蛍光量子収率(MeCN中で74%)を示す優れた発光体であることが分かった。イリジウム錯体と組み合わせることでTIPS-BDSは可視光から紫外光へのアップコンバージョンを示し、その効率は22.5%と非常に高いことが分かった。この効率はこれまで報告された中でもトップクラスであり、極めて優れた新規アップコンバージョン材料の開発に成功した。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)