Project/Area Number |
22H00008
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Medium-sized Section 2:Literature, linguistics, and related fields
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Research Institution | Seijo University |
Principal Investigator |
明星 聖子 成城大学, 文芸学部, 教授 (90312909)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北島 玲子 成城大学, 国際編集文献学研究センター, 特別客員研究員 (10204893)
田尻 芳樹 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (20251746)
井出 新 慶應義塾大学, 文学部(三田), 教授 (30193460)
山上 浩嗣 大阪大学, 大学院人文学研究科(人文学専攻、芸術学専攻、日本学専攻), 教授 (40313176)
松田 隆美 慶應義塾大学, 文学部(三田), 名誉教授 (50190476)
中谷 崇 横浜市立大学, 国際教養学部(教養学系), 准教授 (50264669)
納富 信留 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 教授 (50294848)
原 基晶 東海大学, 文化社会学部, 准教授 (50412218)
矢羽々 崇 獨協大学, 外国語学部, 教授 (60265361)
伊藤 博明 専修大学, 文学部, 教授 (70184679)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥41,470,000 (Direct Cost: ¥31,900,000、Indirect Cost: ¥9,570,000)
Fiscal Year 2024: ¥9,620,000 (Direct Cost: ¥7,400,000、Indirect Cost: ¥2,220,000)
Fiscal Year 2023: ¥6,110,000 (Direct Cost: ¥4,700,000、Indirect Cost: ¥1,410,000)
Fiscal Year 2022: ¥5,980,000 (Direct Cost: ¥4,600,000、Indirect Cost: ¥1,380,000)
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Keywords | 編集文献学 / 文献学 / 翻訳 / 人文学 / 文学 / 資料 / 編集 |
Outline of Research at the Start |
編集文献学をめぐる共同研究チームの今回のプロジェクトは、「第三世代の編集」という独自コンセプトのもと、高度に専門化された学術版編集の<次>を、翻訳というキー概念を導入して模索するものである。具体的には、実質的に翻訳不可能と見なされてきた学術版テクストを、日本の読者向けに注釈等を補いながら翻訳可能な形に再編集する実践を中心に、理論的な検討にも取り組む。この再編集される原語テクストは、翻訳テクストに至るスピンオフ的な産物でありながら、近年若干硬直している欧米でのテクスト批判の議論に刺激をもたらす可能性を有する。この点で、本研究は日本の読書界への寄与にとどまらない国際的な貢献も目指すものとなっている。
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Outline of Annual Research Achievements |
今回のプロジェクトの初年度にあたる今年度は、第三世代の編集というコンセプトを、理論的に検討するとともに、個別のテーマについての問題点を全体で確認することを中心に活動を展開した。クローズドの全体ミーティングを4回、また全体研究会を3回開催したほか、公開イベントとして、ワークショップを1回、セミナーを1回、またシンポジウムを2回開催した。公開のイベントについて、各テーマは以下のとおり。第1回ワークショップは「ドイツ編集文献学を学ぶ」、第1回シンポジウムは「イタリア編集文献学の世界」(いずれも2022年6月)、第1回セミナーは「ムージル『特性のない男』の編集をめぐって」、第2回シンポジウムは、「ダンテ『神曲』「地獄篇第5歌」フランツェスカの愛の歌をめぐってー新たな校訂テクストをもとに」(いずれも2022年10月)。また、これら研究会全体としての活動以外に、研究代表者あるいは研究分担者がリーダーとなって研究協力者をメンバーとする研究チームを、対象の作家ごとに結成、チームごとの研究活動も展開している。とくに、すでに定期的な研究会を開催して、今年度論文としての成果発表を実現しているのは、カフカの『審判』の編集に関する研究チーム、また、まだ成果発表にはいたっていないものの、同様に定期的な研究会を開催して議論を重ね、来年度の成果発表が見込まれるのは、ヘルダールンの後期詩の編集に関する研究チーム、また日本近代文学の草稿の管理と編集に関する研究チームである。なお、こうしたグループとしての研究以外に、各自が個人的におこなう研究についても、国際学会また国内学会での成果発表や、国内外の学術誌での論文等の発表がおこなわれ、着実な展開を示している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
クローズドの全体研究会3回に加えて、公開のイベントとして、ワークショップを1回、セミナーを1回、またシンポジウムを2回開催するなど、活発な研究活動を展開している。具体的な成果につなげるために、作家ごとの研究チームも結成されて、チームごとの検討も進められている。これらのグループとしての研究以外にも、各自の調査研究、資料収集や成果発表も着実に積み上げられている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、対象の作家ごとのチームでの活動を活発化させて、第三世代としての編集のコンセプトに基づくテクスト編集を実現していきたい。すでに、カフカおよびヘルダーリンのテクスト編集をめぐるチームは定期的な活動を展開しているが、今年度ですでに準備段階をほぼ終了したムージルおよび中原中也のテクスト編集をめぐるチームについても、より一層具体的な成果を目指した展開につなげたい。また、今後も今年度同様に公開シンポジウムやセミナー等を積極的に企画して、アウトリーチ的な幅広い層を対象とするイベントを催す一方、海外から重要な研究者や作家を招聘して、より専門的な国際会議や国際シンポジウムも開催したいと考えている。
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