Project/Area Number |
22H00029
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Medium-sized Section 3:History, archaeology, museology, and related fields
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Research Institution | Gangoji Institute for Research of Cultural Property |
Principal Investigator |
田邉 征夫 公益財団法人元興寺文化財研究所, 研究部, 所長 (50000493)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三村 衛 一般財団法人GRI財団, その他部局等, 代表理事 (00166109)
山口 繁生 公益財団法人元興寺文化財研究所, 研究部, 研究員 (00752370)
植田 直見 公益財団法人元興寺文化財研究所, 研究部, 研究員 (10193806)
金田 明大 独立行政法人国立文化財機構奈良文化財研究所, 埋蔵文化財センター, 上席研究員 (20290934)
塚本 敏夫 公益財団法人元興寺文化財研究所, 研究部, 研究員 (30241269)
坂本 俊 公益財団法人元興寺文化財研究所, 研究部, 研究員 (40808903)
朽津 信明 独立行政法人国立文化財機構東京文化財研究所, 保存科学研究センター, 室長 (50234456)
雨森 久晃 公益財団法人元興寺文化財研究所, 研究部, 研究員 (70250347)
若杉 勇輝 公益財団法人元興寺文化財研究所, 研究部, 研究員 (30954309)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥41,860,000 (Direct Cost: ¥32,200,000、Indirect Cost: ¥9,660,000)
Fiscal Year 2024: ¥10,400,000 (Direct Cost: ¥8,000,000、Indirect Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2023: ¥13,390,000 (Direct Cost: ¥10,300,000、Indirect Cost: ¥3,090,000)
Fiscal Year 2022: ¥13,650,000 (Direct Cost: ¥10,500,000、Indirect Cost: ¥3,150,000)
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Keywords | 石垣 / 近世城郭 / 地球温暖化 / 集中豪雨 / 文化財防災 / 防災ハザードマップ / 3Dレーザ計測 / 地中探査 / 環境測定 / 石材強化剤 |
Outline of Research at the Start |
近年の気候変動は、文化遺産の保全環境に変化をもたらしている。特に、集中豪雨や大型台風が恒久的な大規模災害となりつつある。 本研究では急速に劣化・崩壊が進んでいる近世城郭の石垣を対象とする。石垣崩壊が台風や集中豪雨による水圧が主原因、石材の亀裂や劣化が崩壊の起点と捉えて、次の研究を行う。(1)崩壊の危険個所を予測する調査方法と簡易モニタリング法を開発し、石垣防災ハザードマップの試作を行う。(2)新たな石材強化法として、①自己治癒・修復コンクリートを接着材として利用する実験と②石材内部まで浸透強化できる強化法の開発を目指す。(3)崩壊個所の修理履歴を比較検討して、新たな石垣修復法の提案を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
研究の目標は(1)崩壊の危険個所を事前に予測する調査方法と簡易モニタリング法を開発し、石垣防災ハザードマップの試作を行う。(2)解体が難しい基底部石材の新しい強化法として、①自己治癒・修復コンクリートを接着材として利用する検証実験と②石材内部まで浸透強化できる石材強化材の開発とその施工法の確立を目指す。(3)崩壊個所の修理履歴を比較検討して、新たな石垣修復法の提案を行う。 今年度の研究成果 (1)3D構造図と構造診断図の作成 調査対象の竹田城及び姫路城での研究対象地区を絞り込む踏査を全員で行った。 【竹田城】最も石垣の状態が深刻な花屋敷曲輪を主要な研究対象地区とした。そこで①朝来市の協力で、曲輪の中心に基準点を設定。石垣に観測点を設定し、全体が滑っているか定点観測を開始した(継続観測)。②石垣及び曲輪平坦面の3Dレーザ計測(今季新規購入)を行い、危険個所の抽出を行った。次年度以降も計測を行い、差分解析による変位箇所の同定と定量化を行う。③物理探査による石垣地盤構造の解明として。今年は平坦面での地中レーダ探査(GPR)を行い、次年度に地盤ボーリング調査を行う地点を決定した。④危険個所モニタリング法の開発のため、赤外線サーモグラフィーや帯磁率調査による石材の予備調査を行い、有効性の確認を行った。⑤研究対象地区での局所的な環境データを得る目的で気象観測ステーション(今季新規購入)を花屋敷曲輪地区に設置して計測を開始した。【姫路城】帯郭櫓~帯櫓(最高石垣23.32m)を研究対象地区とし、3Dレーザ計測(今季新規購入)を行った。次年度以降も行い、3Dデータの差分解析で変位箇所の同定と変位量の定量化を行う予定である。 (2)新しい石材強化法の開発では今年度は①石材強化剤の選定と実験計画立案②自己治癒・修復コンクリートの実験計画立案を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究の基盤設備である3次元計測装置の購入に関して、物価高騰に関して見積時(申請時)の額より高くなっており、補助金減額に対して入札での対応が難しく、購入まで時間を要した。また、仕様の中に現場制御用のPCを盛り込むことが出来ず、そのため全体に研究が遅れた。しかし、次年度に現場用PCを購入して集中的に計測作業を進める予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
地中レーダ探査では内面に以前の石垣が存在する可能性がでたため、次年度はさらに石垣に対して垂直方向での探査を行う予定である。また、別の探査方法も試す予定である。 3次元計測では経時計測を行い、差分解析を行い危険個所の同定を行う予定である。 購入予定の後方散乱X線装置は物価高騰に関して見積時(申請時)の額より高くなっており、補助金減額に対して入札での対応が難しい場合は、購入を断念してレンタル利用で進める予定である。 また、石材強化法に関しては室内実験を開始予定である。
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