Exploration of energy conversion mechanisms in a solar flare by X-ray focusing imaging-spectroscopy using the opportunity of the US-Japan joint sounding rocket experiment
Project/Area Number |
22H00134
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Medium-sized Section 15:Particle-, nuclear-, astro-physics, and related fields
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Research Institution | National Astronomical Observatory of Japan |
Principal Investigator |
成影 典之 国立天文台, 太陽観測科学プロジェクト, 助教 (50435806)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三石 郁之 名古屋大学, 理学研究科, 講師 (90725863)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥41,730,000 (Direct Cost: ¥32,100,000、Indirect Cost: ¥9,630,000)
Fiscal Year 2024: ¥7,800,000 (Direct Cost: ¥6,000,000、Indirect Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2023: ¥6,500,000 (Direct Cost: ¥5,000,000、Indirect Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2022: ¥27,430,000 (Direct Cost: ¥21,100,000、Indirect Cost: ¥6,330,000)
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Keywords | 日米共同・太陽X線観測ロケット実験FOXSI-4 / 磁気再結合 / プラズマ加熱 / 粒子加速 / 太陽フレア / X線集光撮像分光観測 / X線用・高速度カメラ / 電気鋳造X線ミラー |
Outline of Research at the Start |
本研究は、宇宙の活動の一翼を担う磁気再結合を出発点としたエネルギーの変換過程を解明するために、最も身近な磁気再結合現象である太陽フレアを研究対象とし、エネルギー変遷を定量的に評価することを目的とする。太陽フレアでは加速粒子が解放エネルギーの一定量を担うと考えられているが、既存の観測・理論では加速粒子を十分に評価できていない。そこで本研究は、加速粒子の評価も可能な「X線集光撮像分光」という新機軸の太陽フレア観測をNASAの観測ロケットを用いた飛翔機会(FOXSI-4)によって実現するとともに「観測されたX線スペクトルから加速機構を検証する理論モデル」を構築することで、エネルギー変遷の全容の理解を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、宇宙の活動の一翼を担う磁気再結合を出発点としたエネルギーの変換過程を解明するために、最も身近な磁気再結合現象である太陽フレアを研究対象とし、エネルギー変遷を定量的に評価することを目的とする。太陽フレアでは加速粒子が解放エネルギーの一定量を担うと考えられているが、既存の観測・理論では加速粒子を十分に評価できていない。そこで本研究は、加速粒子の評価も可能な「X線集光撮像分光」という新機軸の太陽フレア観測をNASAの観測ロケットを用いた飛翔機会(FOXSI-4)によって実現するとともに、「観測されたX線スペクトルから加速機構を検証する理論モデル」を構築することで、エネルギー変遷の全容の理解を目指す。 2023年度は、観測ロケット実験FOXSI-4の打ち上げ準備を全て完了させた。具体的には、日本が担当するフライト品(軟X線用・高速度CMOSカメラ、硬X線用・高速度CdTeカメラ、電気鋳造X線ミラー)を米国に輸送、コンポーネントごとの各種試験(電気的噛み合わせ試験、熱真空試験、振動試験)を行ったのちに、米国が製作した観測装置主構造に組み込んだ。その後、観測装置全系での各種試験(望遠鏡のアライメント、カメラシステムの動作試験)を実施した。次に、完成した観測装置を観測ロケットに組み込み、ロケット全体での最終試験を行った。最後に、こうして完成したロケットを、打ち上げを行うアラスカ州・ポーカーフラット実験場に輸送し、打ち上げに向けた最終整備を行った。 また、打ち上げに向けて、日本が得意とする太陽フレアの規模予測を打ち上げ手順に組み込む手筈も整えた。 サイエンスについても、FOXSI-4の打ち上げとその後のデータ解析について議論する研究会を開催するなど準備を進めた。 FOXSI-4の計画推進、装置開発および科学成果については、学会にて発表を行うとともに、修士論文4篇、博士論文1篇としてもまとまった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
2023年度は、2024年4月に予定されている日米共同・観測ロケット実験FOXSI-4の打ち上げに向け、観測装置の組み立てと試験を計画通りに実施し、打ち上げ準備を全て完了させた。これらの活動においては、米国チームとの綿密な連携と調整が必要であり、日本のメンバーが要所ごとに渡米して共同で作業を行った。 また、FOXSIが目的とするサイエンスについても、定例会合や研究会の場を用いて、お互いに研究進捗状況を確認するとともに、活発な議論を行った。 なお、FOXSI計画に携わる大学院生は8名おり、本研究は大学院生の教育・育成にも役立っている。2023年度は、本研究に関わる修士論文が4篇、博士論文が1篇、執筆された。 FOXSI-4は観測時間が5分間に限られる観測ロケットを用いて、発生予測が困難な太陽フレアを観測するという世界初の試みを行う。そのため、ロケットを打ち上げ可能状態でスタンバイさせ、リアルタイムで太陽の活動をモニターし、フレアの発生直後にロケットを打ち上げるという手順をとる。さらに、大規模なフレアを観測したいというサイエンスからの要請もあり、打ち上げオペレーションの難易度はこれまでのロケット実験の比ではない。そこで我々は、日本が得意とする太陽フレアの規模予測を打ち上げ手順に組み込む手筈も整えた。これは日本からの貢献として当初は予定されていなかったものであったが、日本の共同研究者の協力と、これを担当した大学院生の活躍により実現した。これにより、観測装置の提供だけでなく、打ち上げオペレーションにおいても日本のプレゼンスを示すことに成功した。 また、FOXSI-4に続く太陽フレア観測計画として、FOXSI-5をNASAに提案するなど、将来に向けた計画立案も実施した。 以上を踏まえ、計画は、当初の計画以上に進展していると言える。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度は、本研究計画の最終年度である。 4月に予定されているFOXSI-4の打ち上げを実施し、世界初の太陽フレアX線集光撮像分光観測を行う。打ち上げ時には、他の観測装置との共同観測も実施する。打ち上げ後は、直ちにデータ解析の準備に取り掛かる。具体的には、X線光子イベントの抽出、データ較正、共同観測データの確認などである。その後、日米FOXSIチーム合同で初期成果検討会合を開催し、観測したデータから成果を出せるテーマを検討する。その上で、各テーマごとに解析班を編成し、初期成果の創出にあたる。数値計算では、MHD計算+テスト粒子計算を用い、FOXSI-4が観測したフレアを再現することで、観測データ解析と相補的に研究を進める。フレアの再現は、FOXSI-4と同時観測する磁場データを用いたデータ駆動型シミュレーションで実施する計画である。 以上をもって、太陽フレアにおけるエネルギー変換機構を精査していく。
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Report
(3 results)
Research Products
(64 results)
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[Presentation] Inverse FIP Effects in Giant Solar Flares Found from Earth X-Ray Albedo with Suzaku/XIS2022
Author(s)
S. Katsuda, M. Ohno, K. Mori, T. Beppu, Y. Kanemaru, M. Tashiro, Y. Terada, K. Sato, K. Morita, H. Sagara, F. Ogawa, H. Takahashi, H. Murakami, M. Nobukawa, H. Tsunemi, K. Hayashida, H. Matsumoto, H. Noda, H. Nakajima, Y. Ezoe, Y. Tsuboi, Y. Maeda, T. Yokoyama, N. Narukage
Organizer
COSPAR 2022
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