Project/Area Number |
22H00138
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Medium-sized Section 15:Particle-, nuclear-, astro-physics, and related fields
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Research Institution | High Energy Accelerator Research Organization |
Principal Investigator |
橋本 省二 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 教授 (90280510)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大木 洋 奈良女子大学, 自然科学系, 准教授 (50596939)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥41,730,000 (Direct Cost: ¥32,100,000、Indirect Cost: ¥9,630,000)
Fiscal Year 2024: ¥8,710,000 (Direct Cost: ¥6,700,000、Indirect Cost: ¥2,010,000)
Fiscal Year 2023: ¥8,710,000 (Direct Cost: ¥6,700,000、Indirect Cost: ¥2,010,000)
Fiscal Year 2022: ¥6,890,000 (Direct Cost: ¥5,300,000、Indirect Cost: ¥1,590,000)
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Keywords | 格子QCD / インクルーシブ過程 / インクルーシブ崩壊 / B中間子 |
Outline of Research at the Start |
本研究計画の前半では、同じ手法をより軽いD中間子のインクルーシブ・セミレプトニック崩壊に適用し、実験データと比較することでインクルーシブ崩壊の格子QCD計算手法の正当性を確認するとともに、系統誤差を削減する手法を開発する。後半では本格的なB中間子崩壊の計算に進む。全崩壊率だけでなく、種々のモーメントを同時に計算することで、実験データとのより詳細な比較検証を可能にする。
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Outline of Annual Research Achievements |
B中間子のインクルーシブ・セミレプトニック崩壊率を格子QCDのシミュレーションを用いて計算する新手法に関して、系統誤差の検討を進めた。格子QCD計算では離散化誤差などの共通する系統誤差があるが、特にインクルーシブ過程の計算手法においては、エネルギー積分の重み関数を近似する際の系統誤差、および有限体積にともなう誤差が想定される。 エネルギー積分の重み関数は、多項式を用いて近似することで格子上で計算可能な相関関数に結びつけられる。そのため、多項式近似の打ち切り誤差を慎重に検討する必要がある。以前に提案された統計的な最適化法(著者らの名前をとってHLT法と呼ばれている)、および新たに提案したチェビシェフ多項式にもとづく方法の両方で解析を行い、両者が無矛盾であることを確認した。一方で、チェビシェフ多項式による近似では誤差の上限を決められることを明らかにした。 有限体積効果においては、ハドロン2体状態からなる終状態が問題になる。2体状態が有限体積での境界条件を満たすためには、エネルギーについて離散的な状態のみが許されるが、これらについて積分する際に、エネルギー積分の重み関数の形状によっては大きな体積依存性が予想される。D中間子崩壊の具体的な例について可能な2体状態についての模型を構築し、それにもとづいて有限体積効果の大きさを評価した。その結果、終状態の運動量が小さい場合には有限体積効果は十分に制御可能であることが確認された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初予定していた系統誤差の評価について、具体的な進展が見られたため。
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Strategy for Future Research Activity |
D中間子の崩壊について、有限体積効果の評価を、これまでは終状態の特定の量子数と運動量に限って詳細に検討してきたが、これをすべての量子数と運動量について適用し、インクルーシブ崩壊率全体についての誤差評価を完成させる。 また、これまでは終状態にストレンジクォークをふくむ崩壊のみを考えていたが、軽いアップあるいはダウンクォークを含む場合の計算を進める。軽いクォークにおいては、有限体積効果がより顕著にあらわれると予想されるため、複数の体積での計算によって誤差評価の具体的な検証を行う。 始状態状態としてD中間子およびB中間子の両方の計算を並行して進める。D中間子は系統誤差の検討のために重要だが、現象論的により重要になるのはB中間子崩壊である。その計算についても欧州の共同研究グループとの共同でシミュレーションを進める。
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