Project/Area Number |
22H00139
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Medium-sized Section 15:Particle-, nuclear-, astro-physics, and related fields
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Research Institution | High Energy Accelerator Research Organization |
Principal Investigator |
三原 智 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 教授 (80292837)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西口 創 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 准教授 (10534810)
深尾 祥紀 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 准教授 (80443018)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥42,250,000 (Direct Cost: ¥32,500,000、Indirect Cost: ¥9,750,000)
Fiscal Year 2024: ¥6,240,000 (Direct Cost: ¥4,800,000、Indirect Cost: ¥1,440,000)
Fiscal Year 2023: ¥16,640,000 (Direct Cost: ¥12,800,000、Indirect Cost: ¥3,840,000)
Fiscal Year 2022: ¥13,520,000 (Direct Cost: ¥10,400,000、Indirect Cost: ¥3,120,000)
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Keywords | 量子ビーム / ミューオン |
Outline of Research at the Start |
ニュートリノ振動によりレプトン世代数の保存則の破れは観測されているがレプトン数の 保存数の破れはいまだ観測されていない。素粒子の反応においてレプトン数の保存は必ずしも必然ではなく、宇宙における物質・反物質の非対称性を説明するレプトジェネシス理論においてはレプトン数の保存則を破る過程が宇宙のバリオン数を生み出す主たる原因と考えられており、その実験的検証は喫緊の課題である。本研究ではJ-PARC研究施設で建設が進行中のμ-→e- 転換事象探索実験(COMET実験)をさらに一歩進め、そのビームライン計測用検出器を活用してレプトン数を破る過程 μ- → e+転換事象の探索を実施する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では先行研究(基盤研究(S))で開発をおこなっていたJ-PARC における μ- - e- 転換事象探索実験(COMET実験)のための高純度パルスミューオンビームラインの性能を見極めるビーム診断用検出器(StrEcal 検出器)を活用して、レプトン数の保存則を破る反応であるμ- - e+転換事象探索を行うことを目的としている。 2022年度はCOMET実験のためのビームラインがJ-PARCに完成した。2023年2月にはJ-PARC陽子加速器からの陽子ビームをあらたに建設されたCOMETビームラインに輸送して、ビームライン室に配置したグラファイト標的に照射し、そこで生成されるミューオンビームを実験室に輸送してビームの分析評価を行った。本研究ではこの評価を行うための検出器整備を行い、COMET実験、μ- - e+転換事象探索実験が必要とするミューオンビームが実験室に輸送されていることを確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2022 年度前半には、ビームを計測する検出器として、放射線耐性に優れたシリコンカーバイトを使用した新しいタイプの半導体検出器を準備した。また、海外共同研究者の協力を得て、粒子数計測、プロファイル計測を行うためのシンチレータホドスコープの整備も実施した。シリコンカーバイト半導体検出器の準備には KEK・素核研で別途開発を行っている岸下徹一氏のグループの協力を得てエレクトロニクスを整備した。また、これらと並行してLYSO 検出器の生産を行ないその性能評価を行った。 2022年12月には COMET 実験用のビームラインが完成し、二次ビーム生成が可能になった。その後、2023年2月には、この時点までに準備したビーム計測用検出器群を実験室に配置しビーム計測を行った。この際、本研究で準備した上述の検出器に加えて、ミューオン運動量をスキャンするためのレンジカウンター検出器を大阪大学の協力により接しし、ビーム計測に役立てた。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度にミューオンビームの生成試験を実施したが、施設側の問題により予定していたビームタイムをすべて消化することができず、必要なスタディが完了できないでいる。このため2023年度に再度ビームタイムを要求し必要なビーム試験を終わらせる。 その後、施設側ではCOMET実験グループの第一期の物理計測(Phase-I) を実施するための施設整備が行われるが、本研究では、2023年度初頭のビーム試験期間中も並行してLYSO結晶の追加生産とそれに伴う性能評価、並びにAPD光センサーの取り付けを行い 、カロリメータ筐体内で中心部分に不感領域を形成するための作業を継続する。また、これと並行してCOMET実験、本研究で使用する検出器用電磁石の整備を実施する。
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