Project/Area Number |
22H00161
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Medium-sized Section 17:Earth and planetary science and related fields
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
奥村 聡 東北大学, 理学研究科, 准教授 (40532213)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂巻 竜也 東北大学, 理学研究科, 助教 (30630769)
上杉 健太朗 公益財団法人高輝度光科学研究センター, 散乱・イメージング推進室, 主席研究員 (80344399)
小園 誠史 国立研究開発法人防災科学技術研究所, 火山防災研究部門, 主任研究員 (40506747)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥41,210,000 (Direct Cost: ¥31,700,000、Indirect Cost: ¥9,510,000)
Fiscal Year 2024: ¥5,200,000 (Direct Cost: ¥4,000,000、Indirect Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2023: ¥12,350,000 (Direct Cost: ¥9,500,000、Indirect Cost: ¥2,850,000)
Fiscal Year 2022: ¥18,460,000 (Direct Cost: ¥14,200,000、Indirect Cost: ¥4,260,000)
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Keywords | マグマの破壊 / 爆発的火山噴火 / 時分割構造解析 / 液体・固体転移 / X線小角散乱 / マグマ破砕 / X線回折・散乱 / マグマ破壊 |
Outline of Research at the Start |
爆発的火山噴火は,マグマが粉々に破壊し,勢い良く地表へ噴出することで発生する。マグマの破壊は噴火様式や強度を決定づける重要な過程であるが,液体的に流動するマグマが破壊するメカニズムは未だ不明である。本研究では,放射光X線回折・散乱法を用いた実験システムを開発し,マグマの液体・固体転移をその場観察する.そして,液体から固体的挙動へ転移する過程においてマグマの微視的構造がどう変化するのか明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
爆発的火山噴火は,マグマが粉々に破壊し,勢い良く地表へ噴出することで発生する。マグマの破壊は噴火様式や強度を決定づける重要な過程であるが,液体的に流動するマグマが破壊するメカニズムは未だ不明である。本研究では,放射光X線回折・散乱法を用いた実験システムを開発し,マグマの液体・固体転移をその場観察する.そして,液体から固体的挙動へ転移する過程においてマグマの微視的構造がどう変化するのか明らかにすることを目的としている。 今年度は、昨年度から引き続き、引張・圧縮条件下におけるマグマの微視的構造変化を時分割X線回折実験で調べた。同時にマグマ破壊の高速イメージングを行い、破壊点における微視的構造変化を調べる準備を進めた。さらに、引張・圧縮用の変形試験機に加えて、せん断変形用の試験機作成を進めた。次年度以降、この試験機を用いた実験を進める予定である。 実験では、広角まで取得可能なフラットパネルを利用して、珪酸塩メルトの短距離構造を調べることが可能となった。その結果、マグマが弾性的に変形する条件では、中距離構造は変化するが短距離構造に顕著な変化は見られないことが分かった。 実験で得られたデータを詳しく解釈するために、分子動力学シミュレーションによる構造変化の研究を進めた。まずはSiO2メルトを対象として、引張条件における構造変化を調べた。その結果、実験で得られたように中距離構造が変化し、短距離構造が大きな変化をしないことが再現された。今後、さらに詳しく構造変化を調べる。 既存のマグマ破壊条件を火道流モデルと組み合わせた物理モデルの構築とテスト計算も進めた。上記のマグマ破壊実験から新しい破壊条件の必要性が示されつつあるので、今後、新しい破壊モデルを火道流モデルと組み合わせる研究を進める。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初計画していたマグマの時分割X線回折・散乱実験を順調に進めることができた。さらに昨年度発見したマグマ変形時の微視的構造変化が、引張や圧縮と言った変形条件によって異なる変化を示すことが新たに明らかになった。構造変化を詳細に理解するために始めた分子動力学シミュレーションの研究も順調に進んでいる。以上をもって、本研究はおおむね順調に進展していると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
引張・圧縮試験に加えてせん断変形試験を進める予定である。既に試験機を作成済みであり、時分割X線回折・散乱システムは構築ずみである。分子動力学シミュレーションについても、計算環境の整備は終わっている。本研究は予定通り進展しており、成果も出ており、大きな障害は見当たらない。引き続き、予定通りに研究を推進したい。
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