Project/Area Number |
22H00303
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Medium-sized Section 30:Applied physics and engineering and related fields
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
安井 武史 徳島大学, ポストLEDフォトニクス研究所, 教授 (70314408)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤方 潤一 徳島大学, ポストLEDフォトニクス研究所, 教授 (00869159)
南川 丈夫 大阪大学, 大学院基礎工学研究科, 教授 (10637193)
松浦 善治 大阪大学, 感染症総合教育研究拠点, 特任教授(常勤) (50157252)
久世 直也 徳島大学, ポストLEDフォトニクス研究所, 准教授 (50852258)
坂根 亜由子 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 准教授 (60509777)
田上 周路 高知工科大学, システム工学群, 准教授 (80420503)
時実 悠 徳島大学, ポストLEDフォトニクス研究所, 講師 (80648931)
加治佐 平 東洋大学, 学際・融合科学研究科, 准教授 (00643123)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥42,510,000 (Direct Cost: ¥32,700,000、Indirect Cost: ¥9,810,000)
Fiscal Year 2024: ¥12,740,000 (Direct Cost: ¥9,800,000、Indirect Cost: ¥2,940,000)
Fiscal Year 2023: ¥14,300,000 (Direct Cost: ¥11,000,000、Indirect Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2022: ¥15,470,000 (Direct Cost: ¥11,900,000、Indirect Cost: ¥3,570,000)
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Keywords | 光コム / マイクロ光コム / バイオセンサー / 新型コロナウイルス / バイオセンシング / 屈折率センシング |
Outline of Research at the Start |
新型コロナウイルスを簡易かつ高感度に検出し、その場で迅速に感染確定診断を下せる医療体制の確立は、ウィズ・コロナ社会において極めて重要である。本研究では、次世代レーザー『光周波数コム(光コム)』を、光源としてではなく光バイオセンサーそのものとして利用し、感染症ウイルスのRNAまたはタンパク質抗原を標的とした診断プローブを高度表面分子修飾技術で導入することにより、全く新規の『光ウイルスセンサー』を実現する。本研究開発により、新型コロナウイルスのみならず、近い将来に我々が再び直面するリスクの高い新興・再興感染症の未知ウイルスに対して、迅速診断の先取り対応を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
光コムの新奇特徴「光/電気周波数変換」に基づき、光コムそのものを高感度光バイオセンサーとして利用するための基礎検討として、フィバー光コム共振器内部に屈折率ファイバーセンサー(マルチモード干渉ファイバーセンサー)を配置し、電気周波数信号読み出し型の屈折率センシング光コムの構築を行った。マルチモード干渉ファイバーセンサーの屈折率依存性光コムスペクトルシフトを、共振器ファイバーの屈折率分散を介して屈折率依存性光学的共振器長に変換した。光コムの繰り返し周波数(光コム間隔)frepは、光学的共振器長の逆数で与えられるので、これを光検出することにより、屈折率依存性の電気周波数(frep)シフトとして読み出す。従来の屈折率依存性光スペクトルシフトは、スペクトル幅よりもシフト量が小さかったのに対し、この屈折率依存性電気周波数シフトにより、スペクトル幅よりもシフト量が大きくなり、これを電気周波数計測装置(周波数カウンター、スペクトラム・アナライザー)で高精度計測することにより、既存のファイバー屈折率センサーよりも高分解能の計測が可能であることを確認した。 また、ファイバー光コムよりも大幅な装置小型化が期待できるマイクロ光コム装置の設計仕様の検討を行った。装置の肝となる微小光共振器に関しては、SiN光導波路を用いたリング型共振器を利用することとし、中心波長=1550nm帯、FSR (Free Spectral Range:共振周波数間隔)=560GHz、共振器Q値=106の仕様を決定した。また、ソリトンコムの発生手法は、高速波長走査法を採用することとした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画で当初予定したバイオセンシング・ファイバー光コムの開発において、その基礎となる屈折率センシング光コムの構築と特性評価において良好な結果を得た。マイクロ光コムに関しては、装置の仕様決定と構築までは予定通り行ったが、基本特性評価を完了することは出来なかった。全体としては、ほぼ予定通りの進捗と判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
屈折率センシングにおいて、センサー信号のバックグラウンド信号として、ファイバー光コム共振器長の熱的不安定性に起因する温度ドリフトがfrepシフトに重畳されて観測された。この温度ドリフトを軽減するための研究開発を行う。具体的には、歪みセンサーでよく利用されるアクティブ・ダミー温度補償法を屈折率センシング光コムに導入する。一対の屈折率センシング光コムを準備し、一方は屈折率変化と温度変化を計測するアクティブセンシング光コムとして利用し、他方を温度変化のみを計測するダミーセンシング光コムとして利用し、その両者のfrepの差周波信号を計算することにより、温度ドリフトを相殺する。 マイクロ光コムに関しては、構築した装置を用いて、先ずはカオス光コムの生成を実現する。更に、装置の最適化を行い、安定で高品質なソリトン光コムを実現し、その基本特性評価を行う。
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