Development of methods to prevent microbial infection in shrimp aquaculture using useful microorganisms
Project/Area Number |
22H00379
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Medium-sized Section 40:Forestry and forest products science, applied aquatic science, and related fields
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Research Institution | Tokyo University of Marine Science and Technology |
Principal Investigator |
廣野 育生 東京海洋大学, 学術研究院, 教授 (00270926)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小祝 敬一郎 東京海洋大学, 学術研究院, 助教 (10867617)
近藤 秀裕 東京海洋大学, 学術研究院, 教授 (20314635)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥42,250,000 (Direct Cost: ¥32,500,000、Indirect Cost: ¥9,750,000)
Fiscal Year 2024: ¥8,710,000 (Direct Cost: ¥6,700,000、Indirect Cost: ¥2,010,000)
Fiscal Year 2023: ¥8,710,000 (Direct Cost: ¥6,700,000、Indirect Cost: ¥2,010,000)
Fiscal Year 2022: ¥17,680,000 (Direct Cost: ¥13,600,000、Indirect Cost: ¥4,080,000)
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Keywords | クルマエビ / バナメイエビ / WSSV / Vibrio / 有用細菌 / 病原ウイルス / ホワイトスポット病ウイルス |
Outline of Research at the Start |
本研究では、我々がこれまでの研究で病原微生物感染防御効果があることを明らかにした3種類の有用細菌を用い、それぞれをクルマエビ類に投与した際にクルマエビ類の遺伝子発現に影響を与えるのか、コンビネーションで投与したらどのような効果が見られるか、これら細菌が産生する物質の何が感染防除に働くのかについて感染試験、遺伝子発現解析および細胞学的な研究を駆使することで明らかにする。最終的には有用細菌を利用することで、養殖場で脅威となっている病原微生物感染症による被害を軽減するための技術開発を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
1. 有用細菌を給餌した際にエビの遺伝子発現動態 有用細菌として光合成細菌と乳酸菌を用いた。給餌試験はバナメイエビを用い、一定期間給餌し、エラおよび胃における遺伝子発現を次世代シーケンサーによるトランスクリプトーム比較解析を行った。いずれの有用細菌においても給餌することにより、エラおよび胃において複数の遺伝子発現が変動することがわかった。エビの胃内細菌叢についてはメタゲノム解析を行ったところ、有用細菌を給餌することで変化することがわかった。今後は、より詳細に細菌叢の変化を比較解析する。有用細菌が有効な給餌期間を知るために、有用細菌を給餌後1日目、3日目および7日目での感染試験を実施したところ、給餌期間が長い方が効果が高いことがわかった。トランスクリプトーム解析から、異なる有用細菌給餌により発現変動するエビの遺伝子に共通性は見られなかった。しかし、エビの遺伝子には多数の機能未知遺伝子があることから、今後、機能未知遺伝子についてより詳細な解析を実施する。 2. 有用細菌が産生するどのような物質がエビの生体防御を高めるのか 感染防御効果を付与する有用細菌が効果を発揮するためには菌自体が生きている必要があるのか、熱等により不活化しても効果を発揮するのかについて検討した。光合成細菌は培養条件によって効果が大きく異なることがわかった。また、生きた菌と培養液の両方が効果発揮入用である可能性を示す結果がみられた。乳酸菌培養液を熱処理により不活化しても効果が見られることがわかった。感染防御効果をエビに付与するには有用細菌の菌体成分が重要であることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当該年度に予定していた有用細菌給餌によるエビの遺伝子発現変動やエビの胃内細菌叢の変化について調べることができ、有用細菌の給餌期間と感染防御効果についても調べることができた。また、有用細菌の菌体が感染防御効果に重要であることや、光合成細菌と乳酸菌で熱安定性が異なることもわかった。1細胞解析について、有用細菌給餌による遺伝子発現変化をみるところまではできなかったが、1細胞解析で血液細胞のプロポーションを調べることは可能となった。これらのことから、研究は計画通りに進んでいると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
初年度の研究で異なる種類の有用細菌をバナメイエビに給餌し、種々組織での遺伝子発現は細菌の種類によって異なることがわかると共に、いわゆるエビの免疫関連遺伝子の発現変動は顕著ではないこともわかってきた。 このことから、有用細菌を給餌した際の遺伝子発現変動についてより詳細に解析する必要があると考えられたことから、今後はサンプリングの時間間隔をより密にして遺伝子発現変 動を解析する。エビの胃内細菌叢については初年度に引き続きメタゲノム解析を行い、有用細菌の種類により胃内細菌叢に影響を与えるのかどうかについて比較解析を行う。 初年度の検討を始めた感染防御効果を付与する有用細菌が効果を発揮するためには菌自体が生きている必要があるのかについて、今年度も引き続き不活化しても効果を発揮するのかについて検討する。また、培地の種類や培養条件によっても効果が異なる可能性があることから、有用細菌の培養条件と感染防御効果についても検討する。 エビの各種組織の遺伝子発現解析は重要であるが、細胞レベルでの遺伝子発現変動を見ることも重要であることから、初年度に検討を始めたシングルセル解析について本格的に実験を始め、有用細菌給餌による血球細胞への影響について検討する。
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)