Project/Area Number |
22H00387
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Medium-sized Section 41:Agricultural economics and rural sociology, agricultural engineering, and related fields
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
足立 泰久 筑波大学, 生命環境系, 教授 (70192466)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山下 祐司 筑波大学, 生命環境系, 助教 (30543227)
浅田 洋平 筑波大学, 生命環境系, 助教 (50911252)
雷 中方 筑波大学, 生命環境系, 准教授 (30634505)
宮本 輝仁 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 農村工学研究部門, グループ長 (40343983)
小川 和義 筑波大学, 生命環境系, 助教 (60375433)
小林 幹佳 筑波大学, 生命環境系, 准教授 (20400179)
杉本 卓也 筑波大学, 生命環境系, 助教 (70899509)
京藤 敏達 筑波大学, システム情報系, 教授 (80186345)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥41,990,000 (Direct Cost: ¥32,300,000、Indirect Cost: ¥9,690,000)
Fiscal Year 2024: ¥7,150,000 (Direct Cost: ¥5,500,000、Indirect Cost: ¥1,650,000)
Fiscal Year 2023: ¥6,890,000 (Direct Cost: ¥5,300,000、Indirect Cost: ¥1,590,000)
Fiscal Year 2022: ¥14,430,000 (Direct Cost: ¥11,100,000、Indirect Cost: ¥3,330,000)
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Keywords | フロック |
Outline of Research at the Start |
環境中の化学物質の変化のミクロな要素から、大局的な物質動態、水文学的移動、力学特性などのマクロな問題へ繋いで理解する鍵は、土壌や水環境中に存在する不均一コロイドの取り扱い法を確立することにある。その確立は温暖化対策やマイクロプラスチック汚染の生態系影響等、持続可能な社会を見据えた地球規模課題への取り組みの重要性が指摘されている中で重要である。本研究では、コロイドの凝集現象に着目し、土壌物理学、水理学の融合的視点で土壌・水環境研究の工学的な新展開を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
環境中の化学物質の変化のミクロな要素から、大局的な物質動態、水文学的移動、力学特性などのマクロな問題へ繋いで理解する鍵は、土壌や水環境中に存在する不均一コロイドの取り扱い法を確立することにある。その確立は温暖化対策やマイクロプラスチック汚染の生態系影響等、持続可能な社会を見据えた地球規模課題への取り組みの重要性が指摘されている中で重要である。 研究の初年度である本年度は、コロイドの凝集現象に着目し、土壌物理学、水理学の融合的視点で①コロイド粒子の凝集過程のダイナミクス、②多孔質複合体の界面動電現象、③フロック群の沈降・流動と乱流構造、④濃厚系の分離特性、⑤微生物微生物フロックのグラニュール化、⑥フィールドにおける水質土壌工学の6項目について土壌・水環境研究の工学的な新展開を目指し、新しい局面を切り開くきっかけを作った。 また、本テーマに関連しTGSW2022における企画セッション(オンライン)、ISBEC2023(対面)の2つの国際会議を開催し、ポストコロナ、ウクライナ情勢を踏まえた研究動向の情報集約を図った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究実績の概要で述べた通り、研究の進捗状況はほぼ順調である。 特に上記6項目を総合的に推進すべく、関連する分野の研究者と大学院生をネットワークで結んだオンラインセミナー(バイオフロッキュレーション)を立ち上げ、定期的な情報交換を行った。 概要で述べた6項目の内、①コロイド粒子の凝集過程のダイナミクス、②多孔質複合体の界面動電現象、⑤微生物フロックのグラニュール化においてそれぞれについて、顕著な研究実績があり、複数の国際誌へ研究成果を公表した。特に、学術的には②においてこれまで明らかにされていなかった荷電を有するコロイド粒子に多孔質な中性の高分子が吸着した際の電浸透の理論解を初めて導出し、実験データとの整合性を確認した。この理論解は今後微生物などの界面動電現象の理解に役立つと判断する。 また③および④おいては、モンモリロナイトの凝集系を用いた検討を加えているが、PIVと得られたデータに関するウェーブレット解析を適用することが有効であることを確認した。 尚、本研究に関連したテーマで国際会議2件を開催し、中国、アジアを中心に次年度以降は国際的なネットワークが強化される実施体制を構築した。
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Strategy for Future Research Activity |
今後も6項目についての個別的な深化とその総合的な関連について解析を実施する。 各項目について以下の点に力点を置く。①マイクロプラスチック汚染、新規な凝集剤探索の観点から、ヘテロ凝集に関する速度論的検討を強化する。②多孔質体境界面および疎水性界面における流体力学的滑りの問題をさらに深化させ、知識の体系化を図る。③沈降乱流およびフロック流動における可視化と得られたデータ対するPIV解析の適用性の更なる検討。④フロック堆積層の沈下過程の解析。⑤グラニュール化した微生物コロニーのコロイド物性の同定。⑥様々な現場おける輸送と分離過程の解析。 尚、実験においては標準となるPSL粒子、粘土粒子、活性汚泥などを用いて凝集体フロックを作成し、それぞれの系において主として直接観測に基づく解析を推進する。
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