Research Project
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
最近発見された「酒呑童子絵巻」(ライプツィヒ民族学博物館蔵)は、松平定信から信任の篤かった住吉廣行によって天明6年(1786)に描かれたもので、徳川将軍家から紀州徳川家への婚礼調度であったと考えられる。本作品は狩野元信筆「酒傳童子絵巻」(サントリー美術館蔵)とも共通点が多く、本作品を中心に研究を実施することにより、流派を超えた絵画表現の展開をとらえることができる。この作品の高精細画像を撮影し、研究者や鑑賞者が任意の場所を自由に見られるようなデジタルコンテンツを制作し、ウェブ公開を行う。研究資料として活用するほか、絵画鑑賞の利用にも供する。