Research Project
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
本研究は①『利他的選好と財政持続性・長期停滞・社会保障制度との関係』、②『少子高齢化と所得格差:労働市場における需給構造の変化』の2課題に取り組む。第一の課題では、高齢化による財政状況の変化と世代連関の関係に着目することで、先進諸国で見られる低金利下での長期停滞(Secular stagnation)についての学術研究に新たな視点を加える。第二の課題では、高齢化に伴う所得格差の変化について分析する。少子高齢化が労働市場の需給要因に与える影響に焦点を当て、スキル・性別・年齢等に応じた労働の不完全代替性を分析に取り込み、供給要因の変化と技術革新や産業構造の変化による需要要因の相互作用に着目する。