Research Project
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
高い励起状態にあるリドベルグ原子は、巨大な軌道半径と長い寿命、外場への高い応答性を有するため、基底状態原子にはないこれらの特性を利用する量子技術の研究が精力的に行われている。リドベルグ原子の実験には高真空中の冷却原子が必要であり、希釈冷凍機中で実現される超伝導量子ビットとの適合性の低さが課題である。本研究では、この課題を解決しうる「固体中の」リドベルグ状態が持つ新たな可能性を探る。真空中のリドベルグ原子にはない、固体に特有の位相緩和の効果や固体リドベルグ状態間の遷移機構の基礎理解を深め、複数のリドベルグ状態をマイクロ波遷移を利用して制御する手法を提案、実証することを目指す。