Research Project
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
ヘリウムや炭素の核融合は、様々な爆発的天体現象に影響を及ぼすが、その反応過程は十分に解明されておらず、反応率の不定性が極めて大きい。その結果、天体シミュレーションの大きな不確定要素になっており、核物理と宇宙物理の双方にわたる未解決問題である。そこで本研究計画では、「多体トンネル現象」と「アイソスピン対称性の破れに伴うγ崩壊」を記述する分子動力学模型を構築し、核融合反応率に大きく影響する共鳴の性質を調べることで、以下を達成する。- 12C+12C, 12C+16O核融合での多体トンネル現象を解明し、核融合反応率を求める- アイソスピン対称性の破れに伴うγ崩壊を調べ、α放射捕獲反応率を求める