Research Project
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
原子核の基底状態と大きく違う構造を持つアイソマー状態は,原子核物理学として大いに興味深い研究対象であるだけでなく,いくつかの核種では宇宙物理学 ( 特に元素合成問題 ) の観点からもその重要性が指摘されている。そこで本研究では,反応断面積を用いてアイソ マー状態の“中性子を含む核半径”を求める測定手法を確立し,特異で興味深いアイソマー状態の核構造を宇宙物理でも重要な核種に対し明らかにする。この目的のために,高分解能粒子識別システムを開発することにより,アイソマーなど短寿命核種に適用できる核半径測定システムを構築する。これにより宇宙における元素合成の問題解明へも大きく貢献できる。