Research Project
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
ブラックホール(BH)の研究は電波天文学の観測技術の進歩により目覚ましい発展を遂げている。BHの特異な時空構造を起因とする量子効果であるHawking輻射、超放射散乱など興味深い理論提案も多くなされている。しかしながらこれらの量子輻射の実験的検証は困難である。本研究ではテラヘルツ時間領域分光法を利用した光流体(テラヘルツ光流体)と呼ばれる量子流体によって、二次元人工BHを生成しその時空構造を実験的に検証する。テラヘルツ光流体はBH内外量子輻射の振幅・位相情報の時間分解測定が可能であり、BHホライゾンの分散構造の測定、粒子相関の計測が可能となる。本研究により人工BHの実験研究の新たな基盤を構築する。