Research Project
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
地球上の水は、揮発性物質を含むC型小惑星により地球に供給されたと考えられている。しかし、C型小惑星の多くは熱変成に伴う加熱・脱水を経験しており、地球への水の供給量は未解明である。そのため、水の供給量を明らかにするには、C型小惑星がいつ・どのように加熱され、どの程度水を失ったのかを検証する必要がある。本研究では、加熱・脱水したC型小惑星に由来する炭素質コンドライト隕石について、年代測定・有機物分析・クロムやチタンの安定同位体比分析を行う。それらのデータを総合して、小惑星の時間・温度・天体内の位置の関係、すなわち熱史モデルを構築し、天体内での加熱・脱水の程度から、地球への水の供給量に制約を加える。