Project/Area Number |
22H01577
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 22020:Structure engineering and earthquake engineering-related
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
廣畑 幹人 大阪大学, 大学院工学研究科, 准教授 (50565140)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥17,030,000 (Direct Cost: ¥13,100,000、Indirect Cost: ¥3,930,000)
Fiscal Year 2023: ¥9,230,000 (Direct Cost: ¥7,100,000、Indirect Cost: ¥2,130,000)
Fiscal Year 2022: ¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
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Keywords | 鋼構造物 / 維持管理 / 疲労 / 腐食 / 摩擦攪拌接合 / インフラ構造物 / 構造工学 / 鋼構造 / 接合 |
Outline of Research at the Start |
インフラ鋼構造物における疲労き裂の予防と補修,防食被覆の形成に摩擦攪拌接合(FSW)を利用する方法を検討する.疲労き裂の予防については,溶接止端部の形状改善と金属組織の微細化および残留応力の低減,さらにき裂の補修ではこれらに加えき裂の閉合をワンプロセスで実現する技術の構築を目指す.防食については,金属溶射における素地調整や封孔処理などのプロセスを必要とせず,簡便で耐久性の高い金属被覆を鋼材表面に接合,形成する技術を提案する.インフラ構造物の維持管理,補修補強において,FSWの特徴を活用し,装置の軽量化,プロセスの簡素化,省エネルギーを実現する革新的技術を開発する.
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Outline of Annual Research Achievements |
本年度は,鋼橋に多用される突合せ溶接継手に対し,FSWによる止端部形状改良効果が得られるか否か,基礎的な施工実験を行った。FSWにより良好な止端部形状を得るための条件探索を行い,パイロット試験体を作製した。施工に伴い,FSWによる入熱に起因する温度履歴と面外変形,残留応力のデータを取得し,既存の溶接継手に存在する変形と残留応力に対しFSWが及ぼす影響を検討した。作製したパイロット試験体からは,溶接部の断面観察,金属組織観察,硬さ分布を確認するためのサンプルを採取するために加工に着手した。さらに,疲労実験用の供試体として加工に着手した。 FSWにより鋼板表面に金属被覆を形成する技術に関しては,研究協力者である大阪大学接合科学研究所の藤井教授の研究グループとともに被覆として用いる金属を決定し,鋼板表面に接合するための条件探索に着手した。今後,作製した供試体の耐食性評価を行うための腐食促進装置の開発に着手した。金属被覆の適用が想定される海洋環境を模擬した腐食促進装置であり,実験条件を満足するための装置の仕様を検討した。また,金属被覆との比較対象とする有機被覆の供試体についても作製を開始した。今後実施する腐食促進実験の方法ならびに耐食性の評価方法について検討した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
疲労耐久性向上のための溶接継手への適用については,摩擦攪拌接合の基本的な施工条件を確立することができた。今後,供試体を量産するための基盤を整備することができた。 防食のための金属被覆の形成については,研究協力者との協議体制を整え,実験方法ならびに供試体の種類,数量に関する計画を立てることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
疲労耐久性向上のための溶接継手への適用については,既に作製した供試体を用いた具体的な分析ならびに疲労実験を進める。 防食のための金属被覆の形成については,腐食促進実験装置を導入し,装置の性能を検証したうえで具体的な実験に着手する。
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