Research Project
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
河川生物のゲノムワイドの塩基配列情報を解析し,種・個体群レベルおよび群集レベルの環境応答を正確に定量する新規的技術を開発する。研究目的は以下3つである。1.次世代シークエンシング解析で得た各生息種のゲノム情報から選択性遺伝子座を探索し,それらの自然選択を起こしている環境因子(選択圧)を同定する。2.種の生息分布の限界域では,その厳しい生息環境に適応した遺伝子型の頻度が高まる性質を補完的に活用することで,種の生息場適性モデルの精度を高める。3.ゲノム情報が明らかにする生物群集や環境DNAの「機能的多様性」という保全概念を提唱すると共に,地域群集の機能的多様性を保全するための河川環境条件を導く。