Project/Area Number |
22H02110
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 34020:Analytical chemistry-related
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
橋本 雅彦 同志社大学, 理工学部, 教授 (20439251)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥17,290,000 (Direct Cost: ¥13,300,000、Indirect Cost: ¥3,990,000)
Fiscal Year 2023: ¥5,330,000 (Direct Cost: ¥4,100,000、Indirect Cost: ¥1,230,000)
Fiscal Year 2022: ¥5,980,000 (Direct Cost: ¥4,600,000、Indirect Cost: ¥1,380,000)
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Keywords | ドロップレット / デジタルPCR / マイクロフルイディクス / ドロップレットデジタルPCR / マイクロ流体デバイス / ド ロップレット・デジタルPCR (ddPCR) |
Outline of Research at the Start |
ドロップレット・デジタルPCR (ddPCR) は、極微量DNA の検出を可能とする革新的核酸定量分析法として注目を集めている。ところが、ddPCR 分析では、偽陽性とも偽陰性ともつかないシグナル強度を示す、通称‘ Rain ’と呼ばれるドロップレットが発生してしまうため、定量結果には一定の‘ 不確かさ’が含まれてしまう。本研究では、現行のddPCR を完全な定量真度を有した核酸分析法へと進歩させるために、Rainの発生原因の解明とその発生を抑制する手法の確立を試みる。この目的を達成するための手段として、ddPCR 分析に必要な全プロセスが集積化されたマイクロ流体デバイスを新たに開発する。
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Outline of Annual Research Achievements |
ドロップレットデジタルPCR(Droplet Digital PCR; ddPCR)は、リアルタイム定量PCRと比べて、検出感度と定量精度に優れるが、原因不明のレインドロップレットが発生してしまうため、完全な定量真度を有した定量PCR法とは成りえていない。レインドロップレット発生因の一つとして、ddPCR実験の操作工程におけるドロップレットの単分散性の低下が指摘されている。この単分散性の低下の主要な要因は、マイクロピペットを用いたマニュアル的なドロップレットのハンドリングにある。そこで本研究では、まずddPCRにおけるマニュアル的なドロップレットのハンドリングを必要としないマイクロ流体カートリッジを新たに作製した。 上記のマイクロ流体カートリッジは、ドロップレット調製用のポリジメチルシロキサン(PDMS)製マイクロ流体シートであるトップレイヤー、および、ポリカーボネート製シートと薄板ガラス(厚み0.145 mm)を粘着フィルムでアッセンブルした反応チャンバーを有するボトムレイヤーより構成されている。トップレイヤーで生成したドロップレットはオンラインでボトムレイヤーに運ばれ、ガラス基板上にて単層となり広がった。この状態でフラットベッド型PCRサーマルサイクラーへカートリッジを設置しPCR増幅を行った。PCR増幅後にカートリッジを顕微鏡のステージに設置し、蛍光イメージングを行った。得られた蛍光画像には蛍光オンと蛍光オフのドロップレットが観察された。蛍光オンのドロップレットの割合を調べ、ポアソン回帰より予測されるDNAのコピー数を見積もったところ、調製時に加えたコピー数と良好な一致を示した。以上のように、開発したマイクロ流体カートリッジを使ってドロップレットのマニュアルハンドリングを必要としないddPCR実験を実行可能であることが示された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
通常のddPCRの操作プロトコルで必須となっているマイクロピペット等を用いたドロップレットのマニュアル的なハンドリングは、ドロップレットの合一を引き起こし、ドロップレットの単分散性を低下させる。このドロップレットの単分散性の低下は、ddPCR分析法の定量真度の低下に直結するため、ドロップレットのマニュアルハンドリングを必要としないddPCRマイクロ流体カートリッジを新奇に開発した。 本カートリッジのインレットリザーバーに水相と油相をそれぞれ加え、独自開発したマイクロポンピングシステムによってマイクロ流体を制御することで単分散性の高いドロップレットを高速に作製することに成功した。作製されたドロップレットは、本カートリッジ底面の薄板ガラス状に単層となって配列される仕様となっているため、本カートリッジごとフラットベッド型のPCR装置に設置し、PCR増幅を実行することが可能であった。また、PCR増幅後のカートリッジを顕微鏡のステージ上に設置し、ドロップレットサンプルをダイレクト蛍光イメージングすることに成功した。 以上のように、ドロップレットのマニュアルハンドリングが完全に排除されたddPCRプロトコルを確立することに成功しており、ddPCR分析法の定量真度の向上に期待が膨らむ。
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Strategy for Future Research Activity |
前述したマイクロ流体カートリッジが、ddPCR分析法の定量真度の向上に寄与するか検証を行う。また、このカートリッジには、高速PCRプロトコルの適用が見込めるため、PCRサイクルの高速化がレインドロップレットの発生頻度に影響を及ぼすか検証していく。さらに、ドロップレットのサイズが、蛍光オンと蛍光オフのドロップレットクラスターの分離度に及ぼす影響についても調査する。 上述のPCRサイクルの高速化およびドロップレットサイズがddPCR分析結果に与える効果については、まず特定の標的配列に対して検証を行うが、これらがddPCR分析結果に確かに影響を与えることが示された場合、それがddPCR分析において普遍的に見いだせる結論なのかという点を検証するために、複数の標的配列に対しても同様の実験を行う。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)