市民協力による広域多点採水と高精度分析技術を用いた河川リン酸濃度決定機構の解明
Project/Area Number |
22H02385
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 40010:Forest science-related
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
徳地 直子 京都大学, フィールド科学教育研究センター, 教授 (60237071)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井手 淳一郎 公立千歳科学技術大学, 理工学部, 准教授 (70606756)
小田 智基 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 主任研究員 等 (70724855)
吉村 和久 九州大学, アイソトープ統合安全管理センター(伊都地区), 学術共同研究員 (80112291)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥17,290,000 (Direct Cost: ¥13,300,000、Indirect Cost: ¥3,990,000)
Fiscal Year 2023: ¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2022: ¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
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Keywords | 森林生態系 / 河川水 / リン酸 / 物質循環 / 河川水質 / モニタリング / シチズンサイエンス / 生態系サービス |
Outline of Research at the Start |
本研究は我が国の水資源の基礎となる源流域の森林からの流出水管理において、大きな不確実をもつ源流域河川水のリン酸濃度について、近年改良され従来法より100-1000倍程度精度の高い測定方法;固相分光法を用いてより確実なものとし、安定的な水資源の供給を目指して、全国の河川水を対象に地球規模での環境変動や森林管理に対して森林-河川連続生態系のリン循環がどのように変化するかを明らかにすることを目的とする。
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Outline of Annual Research Achievements |
森林をはじめとした山地、河川がどのような状態であるか不明な点が多い。自然が豊かで注目されている場所や、何かの調査の対象となった場所については情報があるが、そうではない、多くの森や山については情報がまったくないところが多い。私たちは自然に依存して暮らしているわけですから、生態系の状態をモニタリングして、壊してしまわないように大切に使わなければならない。とはいえ、広大な森や山をどう扱うか、そして全国の森や山すべてを調査するにはかなりの労力と経費が必要である。 河川水は山に降った雨や雪が森林を通過して形成されているので、河川水質調査は山や森にとって、人でいう尿検査のような位置づけになる。今回実施した全国レベルでの河川水水質調査(以下、「山の健康診断」と呼ぶ)では、川の水質を指標に森や山の様子を推察しようと、各県20-30地点の上流に人為起源の汚染源がない場所を選び、河川水の採水を行った。今回の調査は2003年に行われた1278点の再調査になる(木平ら2006)。20年後のこのタイミングで実施できたので、調査はモニタリングの側面も持つことができた。 また、市民の方にご協力いただくことで、研究者がすべての調査地に行かなくてもサンプルを収集できるようにした。このような形を市民科学(シチズンサイエンス)と呼ぶが、生態系への関心を生じさせる方法の一つとしても有効であることが知られている。本課題では申請者の所属する京都大学フィールド科学教育建久センターが2021年に包括連携協定を結んだアウトドアのモンベルにご協力いただき、会員の皆さんに呼び掛けていただいた。その結果、2022年6月1日~11月30日の半年間で629人の皆さんにご協力いただき、1431地点で採水を行うことができた。現在、試料の分析を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定していた全国でベルでの河川水の採取をシチズンサイエンスによって達成することができた。また、各地域での継続的な調査についても順調に進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度得られた試料の分析を進める。特に、注目したリン酸濃度の高精度分析については終了を目指す。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)
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[Presentation] Area-dependent inter-catchment groundwater flow in forested catchments: a perspective based on multi-catchment water balance observations in Japan2022
Author(s)
Oda, T., Iwasaki, K., Egusa, T., Kubota, T., Iwagami, S., Ikda, S., Momiyama, H., Shimizu, T.
Organizer
AGU Fall Meeting 2022.
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