劣化機構の解明を端緒とする地盤補強丸太減衰関数の提示
Project/Area Number |
22H02410
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 40020:Wood science-related
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Research Institution | Forest Research and Management Organization |
Principal Investigator |
桃原 郁夫 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 研究専門員 (60222345)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
妹尾 淳史 東京都立大学, 人間健康科学研究科, 教授 (00299992)
沼田 淳紀 飛島建設株式会社技術研究所, -, 主席研究員 (10443649)
堀澤 栄 高知工科大学, 環境理工学群, 教授 (20368856)
杉山 淳司 京都大学, 農学研究科, 教授 (40183842)
三好 由華 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 主任研究員 等 (50781598)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥17,290,000 (Direct Cost: ¥13,300,000、Indirect Cost: ¥3,990,000)
Fiscal Year 2023: ¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2022: ¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
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Keywords | 丸太 / 地盤補強 / 木杭 / 微生物劣化 / 気候変動対策 / 木材 / 劣化 / 微生物 / 炭素貯蔵 / 生物劣化 |
Outline of Research at the Start |
地中に打設される地盤補強丸太が地盤中でどの程度の速さで劣化し炭素を失っていくのか明らかになっていないため、国際的なルールに基づいた炭素貯蔵プールに地盤補強丸太を算入できない状況が続いている。本研究では劣化の進行がきわめて遅い低酸素環境下におかれた地盤補強丸太を対象に、劣化を引き起こす微生物群集の構造、劣化部の密度変化・組成変化・強度変化・体積変化を解析し、地盤補強丸太の炭素貯蔵量変化を科学的根拠と共に明らかする。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、地盤補強丸太の炭素貯蔵量減衰関数の提示に向け、さまざまな環境におかれた地盤補強丸太の炭素貯蔵量のきわめて遅い減少速度をその根拠と共に科学的に示すという最終目標に向け、(a)各地から地盤補強丸太を入手し、その丸太に対し(b)微生物群衆の構造解析、(c)含水状態における密度解析、(d)組成解析、(e)強度解析、(f)損失体積の算定を行う計画である。 初年度は、三重県及び千葉県から試験施工後約10年が経過した地盤補強丸太を採取したほか、東京都の2箇所から数十年にわたって実際の使用に供されていた基礎杭を、佐賀県からはクリークの地中に約10年間打設されていた丸太を入手した。各地盤補強丸太や基礎杭の上部、中央部、下部より円柱を採取し、さらにそこから上述した(b)から(f)用の試験体を調製し、各研究分担者に試料を提供した。 (b)から(f)の解析に関しては、三重県で採取した地盤補強丸太のメタゲノム解析(b)から、丸太全体に存在している微生物や、丸太表層、丸太辺材、丸太心材に偏在する微生物の存在が示唆され、強度解析(e)からは目視では劣化を確認できなかった試験体であったにも関わらずリグニンの変性や密度低下が生じていることを示唆する結果を得た。そのほか、(f)に関しては、Rを用いた解析がうまく行かなかったため、使用言語をpythonに変更し、樹心から樹皮までにある年輪数をカウントするプログラムを作成した。(c)、(d)に関しても、それぞれの試験に適した試験体を調製した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究開始当初に懸念していたのは、杭をうまく入手できるかということであったが、初年度に想定を遥かに超える杭を入手できた点は多きな成果であった。一方、(c)密度解析や(d)組成解析については所期の計画から若干遅れているものの、全体を通してはおおむね順調に進展していると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
進捗が若干遅れている(c)及び(d)に関しては、初年度の懸案事項が取り除かれたことにより、本年度以降は順調に推進できると考えている。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)
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[Book] 木材学―応用編―2023
Author(s)
日本木材学会
Total Pages
238
Publisher
海青社
ISBN
9784860994068
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