Osteoclast fusion mechanism based on plasma membrane curvature and tension
Project/Area Number |
22H02574
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 43030:Functional biochemistry-related
|
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
伊藤 俊樹 神戸大学, バイオシグナル総合研究センター, 教授 (30313092)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
及川 司 北海道大学, 医学研究院, 講師 (20457055)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥17,420,000 (Direct Cost: ¥13,400,000、Indirect Cost: ¥4,020,000)
Fiscal Year 2023: ¥5,720,000 (Direct Cost: ¥4,400,000、Indirect Cost: ¥1,320,000)
Fiscal Year 2022: ¥5,980,000 (Direct Cost: ¥4,600,000、Indirect Cost: ¥1,380,000)
|
Keywords | 細胞膜 / アクチン細胞骨格 / 細胞融合 / F-BARドメイン / 膜張力 / 破骨細胞 / BARドメイン |
Outline of Research at the Start |
細胞融合は個体発生や生殖、感染症など多様な生命現象に関与するが、その分子メカニズムはほとんど解明されていない。申請者らは細胞膜を変形するタンパク質群を発見し、膜にかかる張力と膜変形の拮抗作用による、膜浸潤の仕組みを明らかにした。さらに、細胞融合面の細胞膜が、高度に変形した浸潤性の構造をとることを見出した。そこで本研究では、細胞膜の形状と張力を制御、感知する分子群とそれらの作動原理を明らかにするとともに、独自の分子モデルを検証することで、破骨細胞融合を含む細胞融合の共通原理を解明することを目的とする。本研究の成果は、「これまでにない細胞融合技術の創出」につながるなど、大きな波及効果が期待できる。
|
Outline of Annual Research Achievements |
RAW264.7細胞をRANKL刺激し、光ピンセット顕微鏡を用いて細胞膜張力を測定・比較した。その結果、はRANKL刺激による破骨細胞分化誘導により、未刺激細胞に比べて優位に細胞膜張力が低下していることが明らかとなった。また、細胞膜張力の発生を反映するERMファミリータンパク質のリン酸化抗体を用いた細胞染色により、RANKL刺激後のリン酸化ERMレベルを測定したところ、破骨細胞分化に伴ってERMタンパク質のリン酸化が減弱していることが観察された。また、細胞膜張力を恒常的に上昇させるため、活性型ezrinを安定的に発現させたRAW264.7細胞株においては、細胞膜張力の低下が起こらないことが観察された。これらの結果は、細胞膜張力の抑制が細胞融合に必要であることを示唆している。 次に、ERMファミリータンパク質のノックダウンによる発現抑制実験により、細胞膜張力と細胞融合の関係を検討した。その結果、ERMノックダウン細胞ではコントロール細胞と比較して、RANKL刺激後70時間において細胞融合が促進することが観察された。興味深いことに、野生型RAW264.7細胞を用いてRANKL刺激後の細胞ライセートを抽出し、各ERMファミリータンパク質の発現レベルを比較したところ、ezrinのタンパク量が著しく減弱していた。プロテアソーム阻害剤であるMG132処理による影響は見られなかった。さらに、reverse-transcription PCR法によるmRNAレベルでの比較においてもezrinの発現は減少していた。これらの結果から、ERMファミリータンパク質のうち、ezrinが破骨細胞分化誘導において転写レベルでの制御を受けており、それに伴う細胞膜張力の減少が破骨細胞融合に寄与することが示唆された。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
細胞融合における細胞膜張力の実測を行い、その関係性を明らかに出来た。また、細胞膜張力の形成に中心的な役割を担うERMファミリータンパク質のノックダウン実験により、分子レベルでの裏付けを取ることが出来ただけでなく、当該ファミリータンパク質の一つであるezrinが細胞融合過程で発現レベルでの制御を受けるという予想外の結果を得ることが出来た。以上の理由から、本計画は当初の計画以上に進展していると評価できる。
|
Strategy for Future Research Activity |
今後の計画として、ERMタンパク質に加えて細胞膜張力のもう一つの制御因子であるイノシトールリン脂質に着目する。特に、PI(4,5)P2のリン酸化と脱リン酸化を担う酵素であるPIP5KおよびINPP5の発現により、当リン脂質の細胞膜における量を増減した際に、細胞融合に与える影響を検討する。 また、細胞膜張力の増減を感知し、アクチン重合を制御する因子であるBARスーパーファミリーに着目した研究も進める。具体的には、マウスゲノムに存在するBARスーパーファミリー遺伝子約30種類のノックダウンスクリーニングを行い、破骨細胞分化および細胞融合に及ぼす影響を検討していく。
|
Report
(1 results)
Research Products
(6 results)
-
[Journal Article] Mechanical loading of intraluminal pressure mediates wound angiogenesis by regulating the TOCA family of F-BAR proteins2022
Author(s)
Yuge S, Nishiyama K, Arima Y, Hanada Y, Oguri-Nakamura E, Hanada S, Ishii T, Wakayama Y, Hasegawa U, Tsujita K, Yokokawa R, Miura T, Itoh T, Tsujita K, Mochizuki N, Fukuhara S.
-
Journal Title
Nat Commun.
Volume: 13(1)
Issue: 1
Pages: 2594-2594
DOI
Related Report
Peer Reviewed / Open Access
-
[Journal Article] Plasma membrane phosphatidylinositol (4,5)-bisphosphate is critical for determination of epithelial characteristics2022
Author(s)
Kaori Kanemaru, Makoto Shimozawa, Manabu Kitamata, Rikuto Furuishi, Hinako Kayano, Yui Sukawa, Yuuki Chiba, Takatsugu Fukuyama, Junya Hasegawa, Hiroki Nakanishi, Takuma Kishimoto, Kazuya Tsujita, Kazuma Tanaka, Toshiki Itoh, Junko Sasaki, Takehiko Sasaki, Kiyoko Fukami, Yoshikazu Nakamura
-
Journal Title
Nature Communications
Volume: -
Issue: 1
Pages: 2347-2347
DOI
Related Report
Peer Reviewed / Open Access
-
-
-
-