Research Project
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
学習により獲得された記憶は、徐々に忘却されて曖昧になる。記憶の忘却は通常時にも生じるが、老化や肥満など代謝変化によりその程度が上昇し、記憶能の低下へと繋がる。このように、忘却は記憶システムに必要である一方で、その程度によっては個人のQOLを著しく低下させる。本研究では、二種類のモデル動物(ショウジョウバエとゼブラフィッシュ)を用いて、「老化や摂取栄養による体内環境の変化が忘却をどのように制御しているのか、その神経・分子基盤の解明」に取り組む。本研究により、記憶の忘却機構が明らかとなり、忘却機構を制御することによる記憶改善方法の提示や記憶障害に対する新たな創薬ターゲットの提示へと繋がる。