Research Project
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
滑膜肉腫は、染色体転座によって生じるSS18-SSXがドライバー遺伝子であることが知られているにも関わらず、化学療法の確立していない希少がんである。腫瘍発生につながる転写異常をSS18-SSXが引き起こすわけであるが、その作業仮説として提案されている3つのモデルの検証に挑む。例えば、SS18-SSXとヌクレオソームの相互作用がトリガーとなるというモデルである。この目的のために、世界で初めて我々が成功したSS18-SSX完全長の精製タンパク質を用いた各因子間の相互作用様式の解明、その親和性の定量解析、構造解析を最先端の技術を用いて行う。加えて各モデルに基づいた阻害剤の候補化合物を合成する。