Research Project
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
脳は外界由来の情報と自己身体由来の情報を統合しながら統一的で整合的な世界像と自己像を構築している。近年の研究から、脳は心臓の拍動リズムをもとに外界の情報を効率よくサンプリングしている可能性が示唆されているが、その仕組みが形成される早期発達過程については全くわかっていない。本研究では、心拍リズムに基づく能動的な情報サンプリング機構は、生後7ヶ月から2年頃までに見られる段階的な自己身体認識の発達と共に構築されていくのではないかと仮説を立てた。それを検証するにあたり、成人および乳幼児を対象にして視線運動と心拍リズムのカップリングを調べ、自己身体認識に関わる諸指標がそれに与える影響を明らかにする。