Research Project
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
大気中の人為起源の金属微粒子は、ナノから数ミクロンの粒子に多く含まれており、広範囲の環境や人の健康に影響を与えると考えられている。しかし、実大気中ナノ粒子に含まれる金属成分の動態には不明な点が多く、その含有量の粒子径依存性や気中動態、化合物形態などの物理化学特性はほとんど明らかにされていない。本研究では、離島、都市、工業など様々な環境下で実大気ナノ粒子を採取し、粒子径別の金属成分に関するデータを蓄積するとともに、大気シミュレーションを行い、国内・越境輸送量を評価する。さらに、金属成分の粒径別溶解度特性を実験により明らかにすることで、実大気中のナノ金属に関する物理化学特性と環境中動態を解明する。