Research Project
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
オスロ合意以降の和平プロセスは、イスラエルの体制に内在する植民地主義を隠蔽し、パレスチナ人民衆を抑圧する体制を作った。それに対し、2010年頃からパレスチナ人は状況を打破するため、新たな人的・組織的ネットワークを作り、民衆の声を包摂する新しい戦略と社会構想を生み出してきた。本研究では、パレスチナにおける植民地近代の諸相を把握する認識的枠組みを軸に、パレスチナ難民コミュニティ、パレスチナ人法学者・法律家、北米在住パレスチナ人が、祖国と民族を解放するため、いかにネットワークを広げ、新しい戦略や社会構想を構築・提示してきたかを明らかにする。