Research Project
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
末期腎不全の患者に対して行われる腎臓移植は最も効果的な移植療法である。しかしながら、移植後の生着率は未だに低く、腎臓が機能不全に陥ってしまい、再移植を余儀なくされている。この低い生着率の要因は、移植直後に起きる虚血再灌流障害が大きな原因の一つであることが明らかにされている。本研究では、血管内皮表面で起きる虚血再灌流障害を抑制できる材料創製を目指して、生体に本来備わっている免疫系の防御機構を模倣し、さらに、ヒト免疫系を回避する細菌(髄膜炎菌、Neisseria meningitidis)にインスパイアされた仕組みを取り入れて、生体反応を制御する細胞表面の修飾材料の創製を行う。