Research Project
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
尿細胞診検査による膀胱がん検出は特異度が90%以上と高いものの、感度は40~60%と相対的に低く、診断上大きな問題となっている。この状況を打開する鍵となるバイオマーカーとして、我々はがん化の初期段階から発現が亢進するリン酸化酵素PKCαに着目し、尿路上皮がん患者の尿中にも活性型PKCαが存在することを確認している。しかし現時点において、活性型PKCαの測定は検出感度の問題から大型の質量分析装置で行わざるを得ず、その操作性や汎用性の面で臨床上の障害となっている。そこで本研究ではこの新たなバイオマーカーを高感度かつ簡便に検出できる診断デバイスを開発することを主たる目的としている。