中学校数学科における自己調整学習に基づいた自律学習を促進する自己省察方法の検証
Project/Area Number |
22H04167
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
1200:Educational technology-related
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Research Institution | Shibaura Institute of Technology |
Principal Investigator |
KANAMORI CHIHARU 芝浦工業大学, 附属中学高等学校, 専任教諭
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2023-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥470,000 (Direct Cost: ¥470,000)
Fiscal Year 2022: ¥470,000 (Direct Cost: ¥470,000)
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Keywords | 自己調整学習 / ポートフォリオの媒体 / ICTの効果 |
Outline of Research at the Start |
本研究では,中学校数学科における自己調整学習のメカニズムを明らかにする. 1. 学校設定科目SD(Self Development) と数学の授業時間を活用し,中学校数学科における自己調整学習の自己モニタリング方法を研究する 2. 自己省察を促す質問紙に自己効力感を問う設問を加え,学習者の自己効力感の変容を検証する 3. 書くことが苦手な学習者に配慮し,ICT を利活用した自己省察・自己記録方法を提案し,書くことで得られる効果との違いを検証する
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Outline of Final Research Achievements |
本研究では,中学校数学科における自己調整学習に基づいた自律学習を促進する自己省察方法の検証のために3つの実践研究を行ない,成果を得た. 頻回の小テスト受験による学習効果と自己省察による自己調整力の育成について,生徒はシートの効果を肯定的に捉えているが,シート記入前後の考査得点偏差値の差分について相関は認められなかった.さらに,ICTを得意とする集団でも,ポートフォリオに適する媒体として,デジタルとアナログの媒体の差は認められなかった.今後は,媒体の併用・選択など個に応じて活用しやすいポートフォリオの設計を目指し,自学自習での活用頻度が高低による違いが媒体の好みにどのような影響があるか検証する.
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Academic Significance and Societal Importance of the Research Achievements |
良質な自己省察のためのポートフォリオは自己調整力の育成が期待できることを,中学校数学科で実証した.しかしながら,生徒の主観に基づく効果測定であるため,定量的な効果を実証する必要がある.また,ポートフォリオの作成・実施にはICTの効果と活用が提言されるが,ICTの活用を得意とする集団であっても,ポートフォリオに適する媒体としてアナログとデジタルに明かな差がなく,むしろ,個に応じて使用できるポートフォリオの設計の必要があること,さらに,自学自習でポートフォリオの活用頻度が低い生徒はデジタルを好む傾向があることが確認された.本研究は,中学校数学科においての先行研究が少なく,社会的意義がある.
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)