Project/Area Number |
22H04276
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
3120:Biology at molecular to cellular levels, biology at cellular to organismal levels, biology at organismal to population levels and anthropology, neuroscience and related fields
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
miyagasako rico 東海大学, メディカルサイエンスカレッジオフィス(生命科学統合支援担当), 東海大学職員
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2023-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥450,000 (Direct Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2022: ¥450,000 (Direct Cost: ¥450,000)
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Keywords | 高学習能モデル動物 / THAラット / 分枝鎖アミノ酸 / 学習能 |
Outline of Research at the Start |
近年の高齢社会を背景に物忘れや認知症などが大きな社会問題となっており、記憶の維持向上への関心が高まりつつある。東海大学では、独自に開発された、短期記憶を高いレベルで保持する高学習能ラット(THAラット)が維持されている。これまでの研究から、分枝アミノ酸(BCAA)に関連する代謝産物が増加しており、それが学習能力に影響を与えている可能性が考えられている。そこで本研究では、学習・記憶に関する分子メカニズムの一端を解明するために、このTHAラットへゲノム編集を行い、BCAA代謝に関連する遺伝子を破壊したTHAラットを作製し、BCAAと高学習能の関係を遺伝学的に明らかにすることを目指す。
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Outline of Final Research Achievements |
高学習能モデル動物Tokai High Avoider(THA)ラットへゲノム編集を行い、高学習能と分枝鎖アミノ酸(BCAA)代謝の関連性を調べた。BCAA代謝に関する遺伝子(Bckdk、Bcat1)を破壊したゲノム編集ラットを2種類作製し、学習試験とBCAA量の測定を行った。Bckdk KOラットでは、予想通りのBCAA量の変化が見られたが、学習試験において野生型のTHAラットと差は見られなかった。また、Bcat1 KOラットは十分な個体数を得られていないため、今後、個体数が確保でき次第、Bcat1 KOラットのBCAA量・学習能の測定を行う予定である。
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Academic Significance and Societal Importance of the Research Achievements |
高学習能モデル動物であるTHAラットは、短期記憶を高いレベルで保持すること、また一度忘れた内容を短時間で再び思い出すことが出来るなどの特徴がある。これまでの研究から、THAラットの血清や海馬においてBCAAに関連する代謝産物が学習能力に影響を与えている可能性が見出されている。高齢社会を背景に物忘れや認知症などが大きな社会問題となり、記憶の維持向上への関心が高まりつつある現在、、このラットリソースの解析により、学習・記憶に関する分子メカニズムの一端を解明できると期待される。
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