Project/Area Number |
22H04343
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
3180:Clinical pharmacy-related
|
Research Institution | St. Luke's International University |
Principal Investigator |
USHIGUSA Takeshi 聖路加国際大学, 聖路加国際病院, 医師
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2023-03-31
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2022)
|
Budget Amount *help |
¥480,000 (Direct Cost: ¥480,000)
Fiscal Year 2022: ¥480,000 (Direct Cost: ¥480,000)
|
Keywords | トリプルネガティブ乳癌 / 術前化学療法 / アポクリン癌 / アンドロゲン受容体 / 腫瘍浸潤リンパ球 / 15-PGDH / ACSM1 / 癌化学療法 |
Outline of Research at the Start |
トリプルネガティブ乳癌はホルモン受容体とHER2タンパクを発現しない乳癌の亜型の一つで, 病理診断により決定される. この癌は一般的に予後不良で, この中にさらに複数の組織型が含まれていることが知られている. トリプルネガティブ乳癌は手術の前に化学療法(術前化学療法)を選択することが多いが, 組織型によっては化学療法への反応性がよく, 予後が比較的良いものがあると最近報告されてきている. 本研究では, 術前化学療法が行われたトリプルネガティブ乳癌の症例において, この中に含まれる組織型を病理診断および免疫組織化学法も用いて評価し, これらが予後予測因子となりうるかを解明する.
|
Outline of Final Research Achievements |
トリプルネガティブアポクリン癌(TNAC)に関連する病理組織学的特徴の中で、アンドロゲン受容体(AR)陽性かつ腫瘍浸潤リンパ球(TILs)低値が術前化学療法の反応性や予後を予測可能であることが示された。さらに、15-PGDHやACMS1染色に陽性のTNACはAR陽性かつTILs低値のグループに含まれており、15-PGDHやACSM1はTNACの診断に有用な免疫染色であることが示唆された。
|
Academic Significance and Societal Importance of the Research Achievements |
トリプルネガティブ乳癌(TNBC)の診断治療において、術前針生検組織の特徴から術前化学療法(NAC)の反応性や予後を予測できる可能性がある。特にアンドロゲン受容体陽性かつ腫瘍浸潤リンパ球低値のTNBCにはトリプルネガティブアポクリン癌(TNAC)が含まれやすく、これらは術前化学療法で癌が残存しやいすことが予測される。TNACの場合、通常用いられるNACのレジメンの減量やNACを行わないことを考慮してもよいかもしれない。さらに、15-PGDHやACSM1染色のような有用なマーカーの援用によって、将来的にTNACの診断再現性の向上につながることが期待される。
|