Cardio-oncologyにおいて有用な新規バイオマーカーの探索

• Project/Area Number: 22H04346
• Research Category: Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
• Allocation Type: Single-year Grants
• Review Section: 3180:Clinical pharmacy-related
• Research Institution: Oita University
• Principal Investigator: Ichikawa Yuichiro 大分大学, 医学部, 薬剤師
• Project Period (FY): 2022-04-01 – 2023-03-31
• Project Status: Completed (Fiscal Year 2022)
• Budget Amount: ¥460,000 (Direct Cost: ¥460,000); Fiscal Year 2022: ¥460,000 (Direct Cost: ¥460,000)
• Keywords: Cardio-oncology / アントラサイクリン系誘発性心筋症 / 新規バイオマーカー

Outline of Research at the Start

アントラサイクリン系抗がん剤（anthracyclines; ANTs）は白血病やリンパ腫などの治療に用いられるが、アントラサイクリン系誘発性心筋症（Anthracycline-induced cardiomyopathy; AIC）を引き起こすことが臨床的問題である。本研究では、AIC発現をより鋭敏に反映するバイオマーカーを探索することを目的とする。本研究によって、現行よりも早期にAICの徴候を発見することが可能となり、AIC発現を未然に防ぐことができると同時に、ANTsの減量または他剤へ変更する等の対策が可能となり、患者のQOL 向上に貢献できることが期待される。

Outline of Final Research Achievements

アントラサイクリン系誘発性心筋症 (Anthracycline-induced cardiomyopathy; AIC)を高精度に予測する新規バイオマーカーを探索するために、アントラサイクリン系抗がん剤(anthracyclines; ANTs)を用いた化学療法を施行した患者を対象に血液検体を回収した。現在、9症例をリクルートし、231検体を回収済みである。目標症例の検体回収後に各バイオマーカーの血中濃度を測定し、画像データや臨床症状を含めたAIC発現の有無と各バイオマーカーとの相関関係について、統計学的に解析する。

Academic Significance and Societal Importance of the Research Achievements

ANTsは白血病やリンパ腫などの血液悪性腫瘍疾患治療におけるキードラッグであるが、AICを引き起こすことが臨床的問題となっている。しかし、現在AICの発現を高精度に予測するバイオマーカーは存在しない。本研究によって、AICの発現を高精度に予測する新規バイオマーカーが同定された場合、現行よりも早期に心機能障害の徴候を発見することが可能となり、AICを未然に防ぐことができると同時に、ANTsの減量または他剤へ変更する等の対策が可能となる。それに伴い、AIC発現を未然に回避でき、血液悪性腫瘍疾患患者のQOL向上に貢献できることが期待される。