Project/Area Number |
22J01266
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 15020:Experimental studies related to particle-, nuclear-, cosmic ray and astro-physics
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
渡邉 跡武 東京工業大学, 理学院, 助教
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Project Period (FY) |
2022-04-22 – 2025-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 三体核力 / 偏極陽子標的 / 動的核偏極 / Triplet-DNP |
Outline of Research at the Start |
原子核は陽子や中性子といった複数の核子から構成される。その原子核の性質を基本的相互作用である核力から出発して理解することは、原子核物理における重要な課題の一つである。核力は、二つの核子間で働く力(二体力)だけでなく、核子間三体力の寄与が重要であることが分かっており、この三体力を考慮した高精度の核力の構築が目指されている。本研究では、加速器施設において三核子の散乱系である重陽子-陽子散乱測定を行うことにより、核子間三体力の全貌に迫る。
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Outline of Annual Research Achievements |
原子核を構成する核子同士に働く核力の理解のためには、三つの核子間に働く三体核力の考慮が不可欠であることが明らかとなっている。本研究では、三核子散乱系である偏極重陽子-偏極陽子散乱測定を行うことにより、核子間三体力の全貌に迫る。 本研究では、1)高温かつ低磁場で動作可能な偏極陽子標的の開発と2) スピン観測量測定のための大立体角型検出器の開発を推し進めた。偏極陽子標的には、理化学研究所RIビームファクトリー(RIBF)において開発実績のあるペンタセン(C22H14)の光励起三重項状態を利用したTriplet-DNP法を採用した。一方で、標的のホスト分子として採用したナフタレン(C10H8)は、昇華性を持つため長時間の安定動作が困難であることや、ビーム照射による減偏極効果が大きいことが分かった。そこで、ナフタレンと同じくTriplet-DNPによる偏極実績があり、室温で安定なp-ターフェニル(C18H14)をホスト分子として採用した偏極標的を開発した。本研究では、ブリッジマン法を用いて、p-ターフェニルの単結晶の作成に成功した。作成した単結晶試料を用いてTriplet-DNPによる偏極生成を行い、NMRによる偏極信号の取得にも成功した。また、重陽子-陽子散乱によるスピン観測量測定のため、ドリフトチェンバーおよびdE-E型検出器から成る大立体角型検出器の開発および信号処理系の建設を行った。これらの検出器を用いて水平方向および垂直方向における散乱非対称の測定を行い、スピン観測量の系統的測定を実施する。 開発した偏極陽子標的および検出器システムを用いて、量子科学技術研究開発機構の重粒子線加速器施設(HIMAC)において陽子ビームを用いたビーム照射テストを実施した。その結果、大立体角型検出器による陽子-陽子弾性散乱イベントの同定および散乱非対称の観測に成功した。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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