ヒドリドイオン・電子混合伝導体の開発と水ー二酸化炭素共電解セルへの応用
Project/Area Number |
22J11601
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 36020:Energy-related chemistry
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
鳥海 創 北海道大学, 大学院総合化学院, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2022-04-22 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2022: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | ヒドリドイオン / 水素透過 |
Outline of Research at the Start |
自然エネルギー由来の電力により水電解からグリーン水素を製造し、それを活用してCO2をCOやその他の有用物質に転換するプロセスは、低炭素社会のコア技術であり、これに関する電気化学デバイス・触媒開発は活発に行われている。そこでは本研究ではより効率よくCO2を還元できるような電極材料の開発を行う。そのために非常に高い還元力を持つH-(ヒドリドイオン)に着目し、H-と電子が同時にその中を伝導しうる材料の開発及びその物性調査を行い、最終的にはその材料を用いた水-二酸化炭素共電解セルを作製し、を割く評価する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では立方晶ペロブスカイトBaZr0.5In0.5O2.75(BZI;乳白色)を水素雰囲気中で加熱すると大量の酸素欠損を持つ酸水素化物BaZr0.5In0.5O2.75-xHy(H-BZI;黒色)に転移することを見出した。 BZIおよびH-BZIはともに立方晶ペロブスカイト構造であり、水素加熱による格子収縮はわずか0.07%であることがわかった。熱重量測定から、水素加熱によってBZIは酸素欠損を生じ、酸素不定比は2.75から約2.25へと変化することがわかった。さらに中性子線回折のリートベルト解析およびIn-K XAFSの結果を合わせるとH-BZIの正味の組成はBaZr0.5In(II)0.5O2.25H0.5と表すことができ、水素加熱によってInは還元されその平均価数は2価となることが明らかになった。PCT測定からH-BZIでは水素ガスが直接溶解することが示唆された。水素化に伴う小さな格子定数変化から、BZI焼結体を形態および機械的強度を維持したままH-BZI焼結体に転換することができた。電気伝導率測定からH-BZIは乾燥水素中で電子ホッピング伝導を示し、また400 oC以下での温度依存性は小さく、10-2 S cm-1程度の比較的高い伝導率を示した。H-BZI焼結体を用いた水素ポンピング試験では、作用極側の水素濃度をモニタリングしながら正または負にそれぞれ分極したところ、正の際に水素濃度が上昇し反対に負の際には減少した。このことからH-BZI中ではH-イオンが伝導しており、H-BZIはH-/e-混合伝導体であると確認した。SOFCで一般的に用いられる還元処理により、Niサーメット多孔質支持体上に緻密な膜を形成したH-BZI膜デバイスを作製した。水素透過試験の結果、400 oC以上の温度域で、従来のプロトン伝導性セラミックス膜よりも高い水素透過度が確認された。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)