中国近代における中国古代史と経学史の邂逅と融合に関する総合的研究
Project/Area Number |
22K00052
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 01020:Chinese philosophy, Indian philosophy and Buddhist philosophy-related
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
井澤 耕一 茨城大学, 人文社会科学部, 教授 (00455908)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
橋本 昭典 奈良教育大学, 国語教育講座, 教授 (20379522)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
Fiscal Year 2025: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2022: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
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Keywords | 中国近代経学史 / 中国古代史 / 劉師培 / 日本・ヨーロッパにおける中国史研究 / 中国人の起源 / 中国儒学史 / 夏曽佑 |
Outline of Research at the Start |
20世紀初頭の中国で出版された、「経学者」による「中国史」、劉師培『中国歴史教科書』、夏曽佑『最新中学教科書 中国歴史』の2種を研究対象として、代表者および分担者が、最新の知見を踏まえた訳注を共同で完成させる。さらに「中国経学史、中国史に内在する課題」、例えば「中国人の起源」や「三皇五帝」伝説の思想史的意義を明らかにするため、それに対応する記事を、上述の著作の他、同時代の梁啓超、崔適、馬宗霍等の論著からも広く採集して、訳注を学術的に補翼する「資料集」を作成する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、中国近代において「経学者」により撰述された「中国古代史」の注釈を作成することにより、従前歴史学からのみ検討されてきた中国人の“記憶の記述”、いわゆる「史書」を思想史という別の学問的分野から再考察し、最終的には思想史と歴史学を横断した「新たな」中国古代史を構築することを目的とする。そのために清末の経学者である劉師培『中国歴史教科書』(1905-06刊)および歴史学者の夏曽佑『最新中学教科書 中国歴史』(1904-06刊)の訳注を完成させる。 初年度にあたる2022年度の研究成果は以下のとおりである。 ①20世紀初頭の経学者、劉師培の中国史観を究明する作業を進めた。代表者は、劉師培『中国歴史教科書』の訳注稿を佐々木満実氏と共同で作成し、その成果を『茨城大学人文社会科学部 人文社会科学論集』2号にて発表した。 ②上記の訳注作成を行う際、その過程で明らかになった問題点や課題を解決・整理するため、研究代表者・分担者は、作成した論考についてメールや電話、zoomなどを使用して議論を重ね、それを基に訳注の作成を行った。 ③本研究の課題解決の一歩として、代表者は「漢学者松崎鶴雄から見た湖南の経学大師:王ガイ運・王先謙・葉徳輝」、共同研究者は「湖南長沙・南学堂での人的交流から見る皮錫瑞の経学史観形成」の論文を完成させた。それらは2023年度中に勉誠社より出版予定の『アジア遊学』「20世紀前半における中国学の諸潮流と日中文化交渉(仮題)」において公表する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
訳注や論考も予定通りに作成でき、かつ2023年度中に計画している中国における文献・史跡調査の準備も順調に進行しているため。
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナ禍も沈静化に向かっているため、2023年度は、対面による研究会・ミニシンポジウムを必ず開催し、かつ調査の中間報告を兼ねて、日本中国学会などにおいて学会発表を行い、学術誌に投稿することを目標とする。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)