18世紀から19世紀前半における「空間内を歩行する身体」の思想史的意義の研究
Project/Area Number |
22K00108
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 01040:History of thought-related
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Research Institution | Wayo Women's University |
Principal Investigator |
小澤 京子 和洋女子大学, 人文学部, 教授 (40613881)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2022: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
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Keywords | 啓蒙思想 / フランス革命期 / 歩行する身体 / リベルタン思想 / 都市と建築の表象 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、革命期を挟む18世紀から19世紀前半までの、主としてフランスにおける言説と表象を対象に、身体を伴った空間内の経験としての「歩行」が有する諸契機の思想史的な位置づけと意義を詳らかにするものである。 18世紀のテクストには「歩行しながら思索したことを語る」という体裁がしばしば登場する。思索や語りと共振する歩行には、従来18世紀に確立する近代的身体の性質とみなされてきた規律訓練や自律からは外れた、ラディカルな放埒と逸脱、つまりリベルタン的な契機が潜み、さらには主体や意志からはこぼれ落ちる夢や眠りとも結びついているのではないか。テクストとイメージにわたる一次資料に基づき、この仮説を検証する。
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Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は、前年度までの研究成果を踏まえつつ、テーマ2(空間とナラティヴ)の観点を加えて一次資料の整理と分析、先行研究の検討を行った。4-8月には計画通り研究休暇を取得し、フランスのアーカイヴズ調査(国立文書館、パリ高等師範学校図書館)と、ブラジルで開催された国際美学会での成果発表を含む研究活動を進めた。 上記と並行して、当科研費の研究計画を含むこれまでの研究成果公表のため、単著による単行本『建築を読む、テクストを建てる(仮)』の執筆を進めた。 なお、当初の研究計画に加え、本研究課題に密接に関連する共同研究企画として、ディドロによる絵画批評「サロン評」の邦訳プロジェクト(大阪大学・山上浩嗣、神戸大学・大橋完太郎、岡山大学・川野惠子、和洋女子大学・小澤京子)に参加し、2025年度末の翻訳稿完成を目標に共同翻訳を進めている。 研究実績の詳細については、後掲の「研究発表」の欄を参照されたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2023年度4-8月には所属機関(和洋女子大学)の専任教員国内研修制度(いわゆるサバティカル休暇)を取得したこともあり、昨年度の遅れも取り戻し、概ね研究計画通りに進めることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度も基本的には申請書に記載した計画に則り、研究を進めてゆく。 とりわけ、これまでの研究成果の集成である単行本『建築を読む、テクストを建てる(仮)』の原稿が2024年度内に完成すること(=校正過程を経て2025年度内には刊行できること)を最優先課題とする。 なお、現在は所属機関である和洋女子大学人文学部と韓国の昌原大学校との共同研究を立ち上げ中であり、2025年度8月に共同シンポジウムを開催すべく準備を進めている。この機会を活用し、2025年度内に、本研究計画に関連するテーマ(「空間とナラティヴ」もしくは「記憶と場所」)で共同パネルを組織し、その成果を論文集として刊行する予定である。
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Report
(2 results)
Research Products
(10 results)